距離測定ですべてが決まる!?…タイムアライメント[サウンドチューニング]

「タイムアライメント」の設定画面の一例(三菱電機・ダイヤトーンサウンドナビ)。
「タイムアライメント」の設定画面の一例(三菱電機・ダイヤトーンサウンドナビ)。全 2 枚

車内でより良い音を聴くためには、音調整機能を使いこなせるか否かも1つの鍵となってくる。ただしその設定は簡単ではないので、プロに任せた方が確実だ。でも、それと並行して自身でもいじってみると楽しめる。当連載ではそれを推奨し、操作方法を解説している。

さて、前回からは「タイムアライメント」の解説をスタートさせた。で、概要説明に引き続いて今回からは、実際の設定方法を説明していく。

なお前回の記事の中で触れたとおり「タイムアライメント」には“簡易的なタイプ”と“本格的なタイプ”とがあるが、まずは“本格的なタイプ”について説明していく。

では本題に入ろう。「タイムアライメント」の設定ではまず、リスニングポジションから各スピーカーまでの距離を測定する必要がある。

なおこの工程は実は、「タイムアライメント」設定において重要度がかなり高い。なぜならば、これを正確に行えば行うほど後からの操作が楽になるからだ。

というのも「タイムアライメント」では、補正の作業はあらかた機械がやってくれる。実測値を設定画面にて入力すれば、あとはプロセッサーがその距離差を鑑みて各スピーカーの発音タイミングを変えてくれるのだ。そして、すべてのスピーカーから発せられる音が同時にリスナーに届くようにしてくれる。操作者が距離差を計算したり発音タイミングの補正値を計算したりする必要はないのだ。

そして正しく測定ができていれば、その値を入力した段階である程度リアルなステレオイメージを再現できる。

とはいえ、最終的には微調整が必要となる。そしてその微調整を正しく行えるかどうかが、「タイムアライメント」設定のキモとなる。なので、測定ですべてが決まるわけではないが、正しく測定できていればゴールが近くなることもまた確かだ。

逆に言うと、これをいい加減に行ってしまうと後からの微調整の難易度が上がる。難易度が上がると、迷走する可能性も高まる。迷走すると、微調整を行えば行うほど悪い方向に行ってしまう、なんてことにもなりかねない。とにもかくにも距離測定は、正しく丁寧に行うべきだ。

さて、測定においての具体的なコツや注意事項は次回の記事にて説明していく。お楽しみに。


《太田祥三》

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