音とエンタメ力の両面で良さを発揮…サイバーナビ[DSPのススメ]

『サイバーナビ』を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。
『サイバーナビ』を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。全 6 枚

カーオーディオシステムを本格化させたいと思ったときには、「DSP」が役に立つ。当特集では、そうである理由から活用方法までを多角的に解説している。今回は、「ハイエンドタイプのDSP」を搭載したAV一体型ナビの一例として、『サイバーナビ』にスポットを当てる。

◆『サイバーナビ』に搭載されている「DSP」も、“ハイエンド”仕様!

前回は「ハイエンドタイプのDSP」が搭載されたAV一体型ナビの一例として三菱電機の『ダイヤトーンサウンドナビ』を紹介したが、カロッツェリアの『サイバーナビ』にも、「ハイエンドタイプのDSP」が搭載されている。

では早速、『サイバーナビ』に積まれている「DSP」の性能をチェックしていこう。

まず『サイバーナビ』の「DSP」には、「高機能なDSP」に搭載されているべき3つの重要機能、「クロスオーバー」、「イコライザー」、「タイムアライメント」、この3つが装備されている。そして「クロスオーバー」は“ハイエンドタイプ”だ。

「クロスオーバー」とは音楽信号の帯域分割を行う機能だが、『サイバーナビ』のクロスオーバーはフロントスピーカーとサブウーファー間の帯域分割を行えるにとどまらず、フロントスピーカーのツイーターとミッドウーファー間にも運用できる。

なお『サイバーナビ』にてこのような使い方をしたいと思ったときには、「ネットワークモード」の選択が必須だ。そしてその際には、スピーカーケーブルの引き直し作業が必要となる。『サイバーナビ』に備えられている内蔵パワーアンプの4ch出力の1つ1つとフロント2ウェイの計4つのスピーカーユニットとを、ダイレクトに繋がないと「クロスオーバー」をツイーターとミッドウーファー間で運用できないからだ。

カロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CQ912-DCカロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CQ912-DC

◆「ネットワークモード」を活用することで、『サイバーナビ』の真の実力を発揮可能に!

で、そのような配線の変更をすることで、フロント2ウェイスピーカー“マルチ駆動”と“マルチ制御”が行えるようになる。内蔵パワーアンプの1つずつの出力で各スピーカーユニットを鳴らせるようになるので各スピーカーをトルクフルに動かせる。さらには緻密なサウンドコントロールも行える。

なお“マルチ制御”が行えるようになることでは、特に「タイムアライメント」の運用において利が得られる。「タイムアライメント」とは各スピーカーの発音タイミングを変更できる機能だが、当機能をフロント2ウェイスピーカーに1つ1つに効かせられるようになるのだ。結果、ステレオイメージの再現性が上がる。

また『サイバーナビ』は、「イコライザー」も“ハイエンド”と呼ぶに相応しい仕様となっている。右chと左chとサブウーファーchのそれぞれを“独立”して、「31」という細かさで運用できる。

ちなみに、カロッツェリアの音の専門家によってセッティングされた『車種専用エキスパートチューニングデータ』が収録されたSDカードがオプションとして用意されている。これを使うと、当機に搭載されているハイスペックなサウンドチューニング機能を愛車に合った設定にて運用できるようになる。まずはこれの利用から始めるというのもアリだ。

カロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CL912-DCカロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CL912-DC

◆特別なエンタメ機能を3つ搭載!

その上で『サイバーナビ』は、エンタメ機能も充実している。その点でもオーディオ機器として高いポテンシャルを発揮する。

エンタメ面でのストロングポイントは3つある。まず1つ目は、「Wi-Fiスポットとなること」だ。「ネットワークスティック」が同梱されているモデルでは、またはそれを後から購入することで、docomoの車載用の新通信サービス『docomo in Car Connect』を活用できるようになる。で、これを活用すると『サイバーナビ』がWi-Fiスポットとなるので、車内でネットと繋がり放題になる。

さらには『サイバーナビ』には「ストリーミングビデオ」という機能も搭載されている。これはつまり『サイバーナビ』に積まれているブラウザにてネットサーフィンが行えるという機能だ。結果、YouTubeも観られる。その操作ももちろん、画面上にて行える。

また、自宅のブルーレイレコーダーと繋がれる機能、「レコーダーアクセス」も活用可能だ。このように『サイバーナビ』には、これだからこそ実現できている特別なエンタメ機能も搭載されている。

車内で本格的なハイエンドサウンドを楽しめる、かつエンタメ力の高いAV一体型ナビが欲しいと思ったら、『サイバーナビ』に要注目。


《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  4. 「欧州のカローラになりそう」ルノーの最新ハイブリッドコンパクトに日本のファンも熱視線!
  5. 『ゴルフGTI』史上最強モデル、6月20日デビューへ…ニュルでVW車最速タイム記録
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る