スカイラインGT-Rからミニカーのアビーまで100台が集結…奥多摩“ダイサン”東京旧車会

奥多摩“ダイサン”東京旧車会
奥多摩“ダイサン”東京旧車会全 32 枚

7月17日、東京都奥多摩町の奥多摩湖畔にある大麦代園地駐車場で恒例のヒストリックカー・ミーティング「東京旧車会」が行われ、レアな懐かしい車が集結した。

いすゞ車を中心とした販売やメンテナンスを行っているイスズスポーツ(羽村市、岡根浩二代表)の主催。毎月第3日曜日に行われており、”ダイサン”と呼ばれ特に旧車が多く集まって来る。この日は3連休の中日とあって多くの車が来るのではと予想されたが、朝方の雨で出足が遅かった。それでも午前中に100台ほどが集結した。

この手のミーティングでよく見かけるのが日産『スカイライン』だが、ここでも3代目のいわゆるハコスカが10台ほど。中でも1971年式の2ドアハードトップのGT-Rは、ダイサンが知られる前からこの駐車場で集会を行っていた古参車。オーナーによれば38年の所有で、仲間と北海道ドライブに行ってきたばかり。走行50万kmオーバーの、車は走ってナンボという実用車である。

同じくスカイラインで珍しかったのは、1998年式の9代目、オーテックバージョンの4ドアGT-R。2ドアのみだったR33型GT-Rに4ドアを架装したもので、もちろんRB26エンジンを搭載。リアのブリスターフェンダーとドアは専用の金型を起こしている。リアシートもバケットで4人乗り。生産台数400台あまりという希少車だ。

純正色の“アテネオリーブ”が鮮やかだったのは三菱『ギャランクーペFTO』。この個体は1974年8月の登録で、ちょうど保安基準改正による安全対策で廃止となる直前の、日本で最後となる純正オーバーフェンダー装着車。“サターン”と呼ばれるOHCエンジンはツインキャブで「軽くて速い」とオーナーは走りを楽しんでいるようだった。

1997年式の日産『パルサーVZ-R』も珍しい1台。5代目3ドアハッチバックの「セリエ」はおとなしいスタイルだが、1600ccで175馬力を発生するNEO VVL(可変バルブタイミング&リフト機構)を組み込んだ“青ヘッド”のSR16VEエンジンを搭載。前オーナーから25年間野外保管されてきたボディは色あせているが、若い現オーナーはできるだけ純正を保ちながらも強力な走りをサーキットなどで味わっているという。

興味深いのは、3代目の1980年式日産『シルビア』ZSE-X。日本初搭載というフロントシングルアームワイパーやオプションのドライブコンピューター(「使い方が分からない」とオーナー)が時代を感じさせる。その隣に並んでいたのは、姉妹車の『ガゼール』。こちらは1982年式で、新車からそのまま40年乗っているという。グレードは「RSエクストラ」でパワーウインドウやパワステなどの快適装備だ。

小さいながら目立っていたのは、2020年式のタケオカ『アビー』。愛らしい1人乗りのミニカー(超小型モビリティ)で、50cc水冷4サイクルエンジンを搭載。オーナーは妙齢のご婦人で、当初は買い物用にと購入したが、徐々に足を延ばし、自宅から片道120kmあるこのミーティングでも常連に。昨年10月に購入後、1年足らずで走行1万kmを超えたという。燃費は街乗りで45km/L前後、遠出では50~60km/Lと超経済的。原付だから税金は安い上、4輪なので速度30km/h制限もなく道路の流れにも結構スムーズに乗れるのだそう。「電気自動車よりエコなんです」と嬉しそうだった。

《嶽宮 三郎》

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