国交省がJR橋梁の緊急調査結果を公表…運行を脅かす懸念があるものは53か所

2011年7月の豪雨で橋桁が約25m流失したJR東日本只見線の第5只見川橋梁。只見線は10月にようやく全線が再開する。
2011年7月の豪雨で橋桁が約25m流失したJR東日本只見線の第5只見川橋梁。只見線は10月にようやく全線が再開する。全 4 枚

国土交通省鉄道局施設課は7月19日、JR各社が維持している橋梁について、その緊急調査の結果を明らかにした。

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JRの橋梁については、定期的な検査を行ない、その結果に応じた措置を行なってきたが、近年は台風や大雨などによる傾斜や流出といった被害が増加しており、復旧に莫大な費用を要するほか、地域にも甚大な影響を与えるとして、国交省では堤防の法面が削られる「洗堀」と呼ばれる現象に的を絞り、対策の緊急性があるとされる472か所の橋梁をリストアップし、その調査を2021年9月にJR各社へ依頼していた。

調査結果は、列車運行への影響度の大きさにより健全度が最大のAAから最小のSまで5段階に分けられており、AAに該当する箇所はなかったが、計画的な措置が必要とされる2番目に大きいAが53か所挙げられている。

これらはすべてが監視対象となっており、高頻度の目視や洗堀調査などで監視を強化するものが25か所、補修・補強が適当とされたものが28か所あり、監視強化箇所でも変状を認めた際はただちに補修・補強を行なうとしている。

補修・補強が必要な28か所については、基本的に次の出水期となる2023年6月までに補修・補強を完了するとしており、53か所すべてに対して、措置が完了するまで毎年度、状況を国に報告するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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