アルピーヌ A110 にEV、242馬力モーター搭載で0-100km/h加速4.5秒…プロトタイプ

1回の充電での航続は最大420km

新開発のオープンルーフ

A110後継EVの開発における実験車的意味合い

アルピーヌ A110 E-TERNITE
アルピーヌ A110 E-TERNITE全 10 枚

ルノー傘下のアルピーヌ(ALPINE)は7月21日、『A110』をベースにしたEVプロトタイプ『A110 E-TERNITE』を欧州で発表した。

◆1回の充電での航続は最大420km

A110 E-TERNITEのモーターは、最大出力242hp、最大トルク30.6kgmを発生する。0~100km/h加速4.5秒、最高速250km/hの性能を可能にした。内燃エンジン搭載のA110の0~100km/h加速4.2~4.4秒、最高速260~280km/hと比較しても、遜色ない動力性能といえる。

バッテリーは、『メガーヌE-TECHエレクトリック』用をベースにしており、蓄電容量は60kWh。A110への搭載にあたっては、スポーツカーの運動性能に影響を与える前後重量配分にこだわったという、12個のバッテリーモジュールを車載化するために、専用のバッテリーケースを設計した。12個のバッテリーモジュールのうち、4個をフロントに、8個をリアに搭載。前後重量配分は、42対58とした。これは、内燃エンジン搭載のA110の前後重量配分43対57とほぼ同等だ。

車両重量は1378kgと、内燃エンジン搭載車から258kgの増加に抑えた。1回の充電で、最大420km(WLTPサイクル)の航続を可能にする。

アルピーヌ A110 E-TERNITEアルピーヌ A110 E-TERNITE

◆新開発のオープンルーフ

トランスミッションは、内燃エンジン搭載のA110と同様、電子制御式のダブルクラッチ(DCT)とした。ただし、EVパワートレイン向けに専用設計されている。具体的には、コンパクトさや軽量さを維持したうえで、トルクの低下を回避できるシステムを開発したという。

また、A110 E-TERNITEでは、ボディ剛性を低下させることなく、新開発のオープンルーフを組み込んだ。2つのルーフシェルにリサイクルされたカーボンを注入することで、ボディ剛性に影響を与えることなく、シンプルで軽量なオープンルーフを実現したという。

室内には、パーソナルタブレットを使用したマルチメディアシステムを採用した。Appleやグーグル「Android」をベースにした直感的で自然なコネクト体験を追求した。サラウンドサウンドを可能にする8スピーカーオーディオシステムも搭載している。

◆A110後継EVの開発における実験車的意味合い

パワートレインを電動化する次期アルピーヌA110の開発における実験車的な意味合いを持つ。すでにアルピーヌは、英国のロータスカーズとの間で、次世代EVスポーツカーの共同開発を含めた多くの分野における提携に向けて、覚書に署名した。アルピーヌとロータスカーズは、フランスと英国のそれぞれの部門が持つリソース、専門知識、施設を活用して、EVスポーツカーの共同エンジニアリング、設計、開発が実現可能かどうか、調査を行う。

さらに、アルピーヌとロータスカーズは、エンジニアリングのノウハウを組み合わせた新たなサービスを共同開発することに関しても、検討していく。F1から耐久レースまでをカバーするアルピーヌのモータースポーツプラットフォームを活用するためのコラボレーションも検討している。アルピーヌは、ロータスカーズとともに、カスタマイズされたソリューションのエンジニアリングや、次世代のEVスポーツカーの開発などを進める。アルピーヌはF1をビジネスの中心に置き、自社のノウハウにロータスカーズの技術を活用して、最先端のパフォーマンスやテクノロジー、電動化を車両に投入していく。

アルピーヌとロータスカーズの協業において、市販車の最初の成果となりそうなのが、A110の後継モデルだ。アルピーヌA110の後継モデルに関しては、ロータスカーズと共同開発を行い、100%EVになるという。


[ランバンオンブルー] アルピーヌ リュック 547702 オレンジ
¥16,500
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
  4. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  5. 日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る