ボックスが必要なのはなぜ?…サブウーファー[サウンドユニット セッティング法]

「単体サブウーファー」の一例(フォーカル・P 25 FE)。
「単体サブウーファー」の一例(フォーカル・P 25 FE)。全 3 枚

カーオーディオユニットの取り付け作業には、さまざまなセオリーやコツが存在している。それらを紹介しながら、カーオーディオならではの面白さを明らかにしている当連載。現在は、「単体サブウーファー」のインストールに関するあれこれを説明している。

さて、「単体サブウーファー」とは前回の記事でも説明したとおり、サブウーファーユニットがそれのみで売られているもののことを指す。なのでこれを用いる場合には、「サブウーファーボックス」を別途用意しなくてはならない。しかし、そこのところが楽しみどころとなる。その心は、「どんなボックスを用意するかで鳴り方が変わってくるから」だ。鳴り方を自分でコントロールできるところに妙味があるのだ。

というわけで今回からは、どんな「ボックス」を用意するとどんなサウンドが得られるのかを説明していこうと思うのだが、最初に“大前提”について触れておきたい。“大前提”とは、「ボックスが必要となる理由」だ。それを知っておくと、今後の説明を理解しやすくなる。

箱が必要となる理由は以下のとおりだ。スピーカーユニットは振動板を前後に動かして空気を震わせて音を伝えるのだが、その営みは裏側でも行われている。つまりスピーカーユニットは、前からも後からも音を発する。

で、前から放たれる音と後ろから放たれる音は耳で聴く分には同じ音なのだが、音波としては真逆の関係にある。なぜなら、表側と裏側とでは振動板の動き方が真逆だからだ。表側から見て振動板が前に出た瞬間にそれを裏側から見ると、振動板は奥に引っ込んだ状態となっている。

そしてこのような音波としては真逆の関係にある音同士は、同一空間にて交わるととある現象を引き起こす。それは、「キャンセリング」だ。「キャンセリング」とは、お互いを打ち消し合う現象だ。つまり、音がなくなってしまうのだ。

「スピーカーボックス」は、それを防ぐためにある。スピーカーユニットの裏側から放たれる音をボックス内に閉じ込めて、「キャンセリング」が起きないようにしているというわけなのだ。

そしてさらに、この裏側から放たれる音エネルギーへの対処の仕方で、サウンドが変化する。

どうするとどう変化するのかについては、次回以降の記事にて説明していく。お楽しみに。


リンダリンダ
¥250
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  4. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  5. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る