スーパー耐久参戦、いったん開発を止めたGRと進めたスバル…次はどうする?

28号車ORC ROOKIE GR86 CNF ConceptのGR86
28号車ORC ROOKIE GR86 CNF ConceptのGR86全 26 枚

国内自動車メーカーが次世代に向けて、研究開発のために参戦しているスーパー耐久。今週末の7月30~31日に大分県オートポリスで第4戦が行われる。ガチンコ対決をしているトヨタ『GR 86』とスバル『BRZ』の戦いに注目したい。

【画像全26枚】

今シーズンスーパー耐久のST-Qクラスでしのぎを削り合う自動車メーカー。特に注目を浴びているのが、28号車ORC ROOKIE GR86 CNF ConceptのGR 86と、61号車Team SDA Engineering BRZ CNF ConceptのBRZだ。

どちらも同じカーボンニュートラル燃料を使用している。外観からはボディは同じように見えるが中身は全然違う車になっている。

特に28号車ORC ROOKIE GR86 CNF ConceptのGR86は『GRヤリス』に積んでいた1.6Lの3気筒エンジンを、さらに1.4Lの3気筒エンジンにしてターボで過給している。そのためにエンジンルームは大幅に改造されており、次世代のスポーツカーのための研究としてボディや足回りなども大幅に変更されている。

一方の61号車Team SDA Engineering BRZ CNF ConceptのBRZは基本的には量産車からレース仕様に改造されて参戦しているが、それではいろいろ足りない部分も多いということが判明したことで、ボンネットとドアをカーボン製に変更。足回りもかなり市販車からは変更されている部分もある。エンジンはノーマルと同じ2.4LのNAエンジンだ。

両車で開発アプローチは違うがタイムはかなり均衡しており、お互いライバルとして切磋琢磨しているのがわかる。そんなライバル対決が第3戦スポーツランドSUGOではGR 86が一回お休みしたため叶わなかった。

GRカンパニーの佐藤プレジデントによれば、「休んだ理由としては、エンジンをもともとの水平対向エンジンから、直列3気筒エンジンに載せ替えたことに伴うボディの変更、次世代に向けた開発のためにボディ・シャシーや足回りの変更など、ノーマルのGR 86から変わっていることが多岐に渡る」という。

「どこかで違和感を感じても、それが何に起因して起きているのか分かりにくくなっている。対処療法でエアロや足回りなどで直すことはできて走ることは可能になるが、はたしてそれで良いのだろうか。自分達が思う方向に進んでいるのだろうか。開発陣・ドライバーなどチームが一度立ち止まって見直した方が良いのでは無いか。という判断が生まれたことでSUGO戦をスキップし、ちゃんとどこで何が起きているのかを把握できるようしよう」となったという。

一方の61号車Team SDA Engineering BRZ CNF ConceptのBRZは、若手エンジニアの育成というのも参戦意義の一つとしており、1戦ごとにエンジニアのやる気に火が付き、SUGOでのエンジンの出力アップのためにはどうするのかを検討。空気流入量をアップさせるためにエアクリーナー形状の変更やダクトの追加など、若手エンジニアからどんどん提案が行われ、参戦スケジュールまでには間に合わせて変更が行われている。

さらにアクセル全開でのシフトアップや、シフトダウンでのブリッピング機能など、市販車と同じHパターンシフトを使っているため、運転のしやすさとミッションに優しい制御が盛り込まれた。富士24時間レースでGR86・BRZお互いにミッショントラブルでストップ、ミッション交換を経験しているがゆえに搭載された機能でもあるだろう。

「『SUGOと次のオートポリスは純粋に速さを求めてみよう』をテーマに車両開発を行っている」とスバルの本井監督はいう。現実的にタイムアップもされ、改造範囲が狭いとはいえ、レーシングカーとして開発されているST-4クラスのGR 86よりも速いタイムで走ることもできた。

SUGOを1回休んで更なる変更をしているであろう28号車ORC ROOKIE GR86 CNF ConceptのGR86、速さを求めて愚直に開発する61号車Team SDA Engineering BRZ CNF ConceptのBRZ。

その戦いは今週末のスーパー耐久第4戦オートポリスで再び火蓋が切られる。どのような戦いが見られるのか非常に興味深い。予選が30日(土)、決勝は31日(日)の11時から5時間レースで行われる。

《雪岡直樹》

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