【F1 ハンガリーGP】予選10番手から大逆転でフェルスタッペンが優勝

F1ハンガリーGP
F1ハンガリーGP全 10 枚

ブタペスト郊外のハンガロリンクで31日、F1第13戦ハンガリーGPの決勝レースが行われ、予選時のトラブルで10番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンレッドブル)が大逆転優勝を飾った。

30日に行われた公式予選ではジョージ・ラッセル(メルセデス)が73戦目にして初のポールポジションを獲得。2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、4番手にルイス・ハミルトン(メルセデス)と続いた。ランキングトップのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は予選Q3でパワーユニットに不調をきたし、最下位の10番手に終わった。

決勝レースは70周。スタートでラッセルはトップを守り、レース序盤はラッセル、サインツ、ルクレール、ハミルトンの順でレースが進んだ。17周目にトップのラッセルがピットイン。このタイミングで5位まで上がっていたフェルスタッペンもピットインしてきた。ともにタイヤをソフトからミディアムに交換。早目のタイヤ交換で後半戦を有利に戦う作戦だ。

上位のタイヤ交換が完了した24周目、ラッセルはトップに返り咲き、ルクレールがそれに続いていた。3位はサインツで、フェルスタッペンが4位、ハミルトンが5位。そのうちルクレール、サインツ、ハミルトンはタイヤをミディアムからミディアムに換えていたが、レース中に2種類以上のタイヤを使う必要があるため、もう1回ピットインすることが確定していた。

27周目、ペースが早いルクレールはトップのラッセルまで1秒以内の差に入れてきた。そして31周目、ルクレールがついにトップに浮上。そこから一気に後続を引き離して独走体制に入った。

2度目のタイヤ交換は、フェルスタッペンが38周目、ルクレールとラッセルが39周目、5位に上がってきていたセルジオ・ペレス(レッドブル)が42周目、トップに立っていたサインツが47周目、そして上位勢最後となったハミルトンは51周目にピットインした。選んだタイヤは、遅目のピットインを選んだサインツとハミルトンはソフトタイヤ、ほかはミディアムタイヤ。この差がこのあとのレース展開に大きな影響を与えることとなった。

2位ルクレールと3位ラッセルはタイヤ的には同じ状況だったが、ルクレールはペースが上がらない。その結果ラッセルが54周目に2位に上がってきた。ルクレールはたまらず54周目に3回目のピットインを行いソフトタイヤに変更。6位から挽回を狙った。

この時点でトップはフェルスタッペン。その8秒後方にラッセル、さらに2秒後方にサインツ、そこから7秒ずつ差が空いてハミルトン、ペレス、ルクレールと続いていた。ソフトタイヤを履くハミルトンは3位のサインツより1秒以上速く、あっという間にその差は詰まってきた。そして63周目、ハミルトンはついにサインツを捉えて3位に浮上。さらにはラッセルにも襲いかかり、65周目には2位に上がってきた。しかしこの時点でトップのフェルスタッペンとは10秒以上離れており、残り5周での逆転優勝は難しい状況だった。

フェルスタッペンは幾度ものオーバーテイクとピット戦略のアドバンテージで、10番グリッドからの大逆転で優勝。今季8度目となる勝利を上げた。ハミルトンは前戦に引き続き2位。ラッセルも前戦に引き続き3位でフィニッシュし、メルセデスが連続ダブル表彰台を獲得した。4位はサインツ、5位はペレス、タイヤに苦労したルクレールが6位でチェッカーを受けた。

角田裕毅(アルファタウリ)は16番グリッドからスタートし序盤は14位前後を走行していたが、13周目のタイヤ交換直後にスピン。すぐにレースに復帰したものの、その後はペースが上がらず19位でフィニッシュした。

F1はこれで一旦夏休みに入り、第15戦は8月26日から28日の日程で、スパ・フランコルシャンを舞台としたベルギーGPが開催される。

■ハンガリーGP 決勝レース結果

1. マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2. ルイス・ハミルトン(メルセデス)
3. ジョージ・ラッセル(メルセデス)
4. カルロス・サインツ(フェラーリ)
5. セルジオ・ペレス(レッドブル)
6. シャルル・ルクレール(フェラーリ)
7. ランド・ノリス(マクラーレン)
8. フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
9. エステバン・オコン(アルピーヌ)
10. セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)
11. ランス・ストロール(アストンマーチン)
12. ピエール・ガスリー(アルファタウリ)
13. 周冠宇(アルファロメオ)
14. ミック・シューマッハ(ハース)
15. ダニエル・リカルド(マクラーレン)
16. ケビン・マグヌッセン(ハース)
17. アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)
18. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
19. 角田裕毅(アルファタウリ)
20. バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)

《藤木充啓》

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