JR西日本がバイオ燃料の実証実験…気動車の100%置換え目指す 2022年度から

次世代バイオ燃料の実証実験に使われるJR西日本初の電気式気動車DEC700。実証実験は、国土交通省が公募した「鉄道技術開発・普及促進制度 令和4年度新規技術開発課題」(鉄道車両におけるバイオディーゼル燃料の導入に向けた技術開発)において採択された鉄道総合技術研究所とJRグループの共同提案による計画を基に実施される。
次世代バイオ燃料の実証実験に使われるJR西日本初の電気式気動車DEC700。実証実験は、国土交通省が公募した「鉄道技術開発・普及促進制度 令和4年度新規技術開発課題」(鉄道車両におけるバイオディーゼル燃料の導入に向けた技術開発)において採択された鉄道総合技術研究所とJRグループの共同提案による計画を基に実施される。全 4 枚

JR西日本は8月24日、次世代バイオディーゼル燃料(次世代バイオ燃料)の導入へ向けた実証実験を2022年度から開始すると発表した。

これはJR西日本グループが掲げる「ゼロカーボン2050」の達成へ向けた取組として行なわれるもので、JR西日本が保有する気動車の燃料すべてを次世代バイオ燃料に置き換え、2021年度に約5万5000トンあった二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにするとしている。

国鉄型のキハ40系も次世代バイオ燃料の実証実験に供される。国鉄型のキハ40系も次世代バイオ燃料の実証実験に供される。

実証実験は山陰本線などの非電化線区で電気式気動車のDEC700や液体式気動車のキハ40などを使用して行なわれ、2022年度にはエンジン性能の確認試験、2023年度には走行試験、2024年度には長期走行試験を行ない、2025年度以降に本導入する計画。次世代バイオ燃料の常時100%使用へ向けた長期走行試験は鉄道事業者では初の取組みになるという。

次世代バイオ燃料実証実験のスケジュール。エンジン性能確認試験では軽油と次世代バイオ燃料の混合から始め、当初の5%から混合率を段階的に100%まで引き上げ、軽油との差異を確認する。走行試験では次世代バイオ燃料を100%使い1日1往復走行。通常期・夏期・冬期に各1か月程度の実験を行なう。長期走行試験では各車1日200km程度を走行し、燃料消費量の変化や品質レベル、営業列車における安全性や安定性が担保できるかを確認する。次世代バイオ燃料実証実験のスケジュール。エンジン性能確認試験では軽油と次世代バイオ燃料の混合から始め、当初の5%から混合率を段階的に100%まで引き上げ、軽油との差異を確認する。走行試験では次世代バイオ燃料を100%使い1日1往復走行。通常期・夏期・冬期に各1か月程度の実験を行なう。長期走行試験では各車1日200km程度を走行し、燃料消費量の変化や品質レベル、営業列車における安全性や安定性が担保できるかを確認する。次世代バイオディーゼル燃料は、成分や二酸化炭素(C02)排出量が従来の軽油とほぼ同等であるものの、原料となる微細藻類や植物が成長過程での光合成により吸収するCO2と排出時のCO2が相殺されるため、CO2排出量が実質的にゼロと見做されるという。次世代バイオディーゼル燃料は、成分や二酸化炭素(C02)排出量が従来の軽油とほぼ同等であるものの、原料となる微細藻類や植物が成長過程での光合成により吸収するCO2と排出時のCO2が相殺されるため、CO2排出量が実質的にゼロと見做されるという。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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