【トヨタ シエンタ 新型】TNGA-B プラットフォームはどこが進化したのか

新型シエンタの進化ポイント
新型シエンタの進化ポイント全 17 枚

外観はルノーやシトロエンなどフランス車を彷彿とさせる洗練されたデザインとなった新型トヨタシエンタ』。機能面での進化ポイントはいくつかあるが、その多くは刷新されたプラットフォームに由来する。

[写真:トヨタ・シエンタZ(ハイブリッド・2WD・7人乗り、アーバンカーキ、オプション装着車)]

採用されたプラットフォームは「TNGA-B」と呼ばれるもの。ベースはヤリスやアクアに採用されたものと同じだ。だが、5人乗り、7人乗りが設定される「シエンタ」はボディサイズが異なるためホイールベースが延長されている。

新型は、全長4260mm、全幅1695mm、全高1695mm。このディメンションは、旧型より全高が20mm拡張されたが、他の数値に変更はない。全高が増えた分と新しいプラットフォームの採用、そしてルーフのリブ構造と補強によってキャビン内部も大きくなっている。リアシートを倒せば、27インチと20インチの自転車が1台ずつ積めるほどだ。

全長、全幅は旧型と変わっていないが、最小回転半径は5.2メートルから5メートルと小さくなっている。新しいプラットフォームとタイヤの工夫により小回りが利く車に仕上がっている。

パワートレインもヤリスなどと同じ3気筒1.5Lの新型エンジン(M15A)が搭載される。ガソリン仕様とハイブリッド車が設定される。ハイブリッドシステムはTHS IIとして大きく変わっていないが、燃費は向上させた。ガソリンエンジンモデル(M15A-FKS)がWLTCで18.4km/L・18.3km/L(5人乗り・7人乗り)。ハイブリッドモデル(M15A-FXE)はZ、Gグレードの場合で、同前28.4km/L・28.2km/L(Xグレードは28.8km/L・28.5km/L)。ハイブリッドモデルには4WDのe-Fourもあり、こちらは25.3km/Lとなっている。

ハイブリッドに搭載されるバッテリーは、従来型のニッケル水素バッテリーが利用された。その理由は、「室内空間の広さを重視し、従来型と同じ位置に密閉型ニッケル水素電池を搭載した」(トヨタ自動車コンパクトカーカンパニーの鈴木啓友チーフエンジニア)だそうだ。ただし『アクア』で採用されたバイポーラ型ではない。シエンタのボディサイズなら使い慣れたニッケル水素がベストということだろう。

そのおかげかシエンタの荷室はシートをたたむと完全にフラットとなる。リアのタイヤハウスのでっぱりもほとんどなく、非常に広い空間が確保されている。

プラットフォームの刷新とともに、車両アーキテクチャも最新のものになっている。安全運転支援機能は、トヨタセーフティセンスに相当し、パーキングアシストやADASカメラを利用したドライブレコーダーが搭載される。EUCアーキテクチャも新しい世代のものになり、将来的なOTA運用にも対応可能だ。


我が良き友よ [EPレコード 7inch]
¥1,349
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

我が良き友よ/吉田拓郎作品集
¥6,950
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ライズ』がカラフルに変身!? フルーツがテーマ『ハバナ フルーティーポップ』、キャルズモーターが発売
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  4. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  5. 新型取締機「JMA-520/401」に対応、セルスターがコンパクトな一体型レーダー探知機を発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る