スペックの意味を知ると選ぶべきスピーカーが見えてくる…キーワードから読み解くカーオーディオ

ビーウィズ・16.5cmセパレート2ウェイシステム Lucent Duo165
ビーウィズ・16.5cmセパレート2ウェイシステム Lucent Duo165全 3 枚

カーオーディオの世界では、専門用語が多々使われる。当連載では、その1つ1つの意味を解説している。今回は、スピーカーのスペックについて説明する。スピーカー交換を考えている音楽好きなドライバーは、今回の記事を熟読されたし。

◆スピーカーの「口径」の数字が表すものとは…。

今回は、サイズに関連したスペックにフォーカスする。

最初に、「口径」について説明しよう。スピーカーのカタログを見ると製品名のところに例えば「17cmセパレート2ウェイスピーカー」とか「25cmツイーター」と表記されているが、これらcmやmmで示されている数値が「口径」だ。さてこの数字はどこからどこまでの長さなのかというと…。実をいうとカー用のスピーカーにおいての「口径」は、アバウトなスペックだ。これは実際の寸法を言い表すものというよりむしろ、大きさの“クラス”を分類するためのものと理解するべきものだ。

ちなみに国産モデルでは、一般的な大きさのミッドウーファーは17cm、もしくは16.5cmと表記されている。対して欧米のメーカーの一般的なミッドウーファーは、16.5cmとうたわれている場合が多い。で、実際の大きさを取説等にて確認すると、フレームの「直径」も振動板の「直径」もモデルごとで微妙にまちまちだ。

なお、17cmと16.5cmとは“同等”だと思って良い。海外モデルはそもそもサイズを“インチ”で表すことが多く、区切りが良いのは6.5インチで、それをcmに直すと大体16.5cmだ。なので16.5cmという表記が多くなっている。逆に国産モデルは17cmの方がキリが良いので17cmという表記もされている。

あとミッドウーファーでは他に、13cm、10cm、8cm等の「口径」のモデルもある。ちなみに欧州車では、10cmとか8cmクラスのミッドウーファーが使われていることが多い。

ツイーターに関しても「口径」はアバウトなスペックだと思って良い。20cm、25cm、30cm、この3タイプのいずれかである場合が多い。

ビーウィズ・16.5cmセパレート2ウェイシステム Reference AM Duo165Sビーウィズ・16.5cmセパレート2ウェイシステム Reference AM Duo165S

◆シビアにチェックすべきは、「取付穴寸法」と「取付奥行寸法」!

逆に、シビアに見る必要があるサイズ的スペックは2つある。1つは「取付穴寸法」でもう1つが「取付奥行寸法」だ。

それぞれが何を表す寸法なのかというと、まず前者は、そのモデルを取り付けるために確保されるべきスピーカーホール(ドアの鉄板に開けられているスピーカーが入る穴)の直径を表している。ちなみにこの寸法は、同じ17cmクラスのモデルでも機種ごとで微妙に異なる。そして高級モデルになるほど大きめになる傾向がある。

なのでスピーカー選びをする際には、事前に愛車のスピーカーホールの直径を測っておくと安心だ。そうしてそれに収まるモデルを選べば、取り付け時に鉄板を切る等のプラスαの手間がかからずにすむ。とはいってもドアパネルを外して寸法を実測するのは簡単ではないので、そのスキルがなければスピーカー選びの際に「カーオーディオ・プロショップ」の助言を得よう。プロは大体の車種についてスピーカーホールの大きさを把握しているし、把握していない車種なら実測してくれるはずだ。

続いて「取付奥行寸法」とは、フレームの取り付け面からスピーカーの奥側の最深部までの長さを表す数字だ。この数字が大きいとスピーカーの奥側が取り付けたときに、ドアの内側に降りてくる窓ガラスと当たってしまう。

ビーウィズ・16.5cmウーファー L-165RSビーウィズ・16.5cmウーファー L-165RS

◆「取付奥行寸法」が大きい場合は、厚めの「インナーバッフル」を使えば大丈夫!?

ただし、スピーカーを取り付けるときには土台となるパーツである「インナーバッフル」を使うので、それにてある程度スピーカーを立ち上げられる。そして「取付奥行寸法」の大きいスピーカーを使うときには、厚みのある「インナーバッフル」を用意すれば取り付けが可能になることも多い。

とはいっても、ドアパネル内のクリアランスの範囲内でしか立ち上げられない。なので「取り付け奥行き寸法」の大きいスピーカーを購入候補とする場合には、事前にドアパネルを取り外した上で内部のクリアランスを計測しておきたい。で、ドアパネルを取り外すスキルがない場合にはやはり、「カーオーディオ・プロショップ」にて相談しよう。

ちなみに「取付奥行寸法」が60mm以下であれば、軽カーも含めて多くの車種に装着できる。しかし70mmを超えてくるとスムーズに取り付けられない車種が増えてくる。とはいえこれもあくまで目安なので、事前の確認はするべきだ。参考にしてほしい。

今回は以上だ。次回は性能に関係するスペックについて説明していく。お楽しみに。


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《太田祥三》

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