新連載[詳説 プロセッサー活用術]基本機能…純正メインユニットでも音を変える楽しさ

純正メインユニットの一例。
純正メインユニットの一例。全 1 枚

現代カーオーディオでは「プロセッサー」なるものが活躍する。なお「プロセッサー」とはサウンドチューニングを行うためのメカだ。今回からスタートする当連載では、その操作方法を解説していく。

まずは、一般的な純正「メインユニット」に搭載されているベーシックな「プロセッサー」の扱い方から解説していく。ちなみに「プロセッサー」の中には、100万円に迫るような超高級機もある。最終的にはそのようなハイエンド機器に積まれている高度な機能の操作方法まで説明していく予定だが、ベーシックな機能でも案外、音を変える楽しさを味わえる。まずはそのことを、多くのドライバーに知っていただこうと思う。

では本題に入ろう。今回フィーチャーする基本機能は、「バランス」だ。これは、左右のスピーカーの音量差を調節するための機能だ。

なお当機能は、積極的に触るべきだ。もしも触ったことがないというのなら、次にクルマに乗った際にぜひとも操作してほしい。これをいじるだけでも聴こえ方がガラリと変わる。

ちなみに当機能はデフォルトの状態では、「センター合わせ」になっているはずだ。つまり、左右の音量差が「5:5」のイーブンになっている。で、助手席に人を乗せているときにはこの状態がベストだが、自分1人で乗っているときはベストではない。

もしも「5:5」のままだと、運転席側のスピーカーの音ばかりが耳に付く。この状態では「ステレオ」の再現性がかなり落ちる。

というのも「ステレオ」とは、音楽を左右のchに分けて録音し、それを左右のスピーカーで鳴らすことで演奏を立体的に再現しようとするものだ。人間は両耳で音を聴くので音の出どころが分かり、コンサートホールで音楽を聴くときなどには演奏を立体的に感じ取れる。「ステレオ」はその原理を逆手に取っているというわけだ。

しかしクルマの中で音楽を聴いているとき、「バランス」が「5:5」だと右ハンドル車であれば右スピーカーの音ばかりが大きく聴こえてしまうので、「ステレオ」の原理が成り立ち難い。

なのでもしも「5:5」のままだとしたら、試しに「バランス」を徐々に助手席側に振ってみよう。そして左右のスピーカーの音量差がなくなるポイントを探しその設定にて音楽を聴くと、ぐっと演奏の立体感が増す。「ステレオ」の原理が成り立つからだ。目の前にサウンドステージが広がり、音楽がより楽しく聴けるようになるはずだ。

今回は以上だ。次回も基本機能の有効な使い方を説明する。お楽しみに。


《太田祥三》

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