シトロエン ベルランゴ 、『2CV』風にコンバージョン…10月1日欧州受注開始

ビンテージスタイルのボディキットを装着

航続275kmのEVもベース車両に選択可能

全長4400mmのショートボディのみ

シトロエン・ベルランゴ 2CV フルゴネット
シトロエン・ベルランゴ 2CV フルゴネット全 10 枚

シトロエンは9月23日、「ベルランゴ」をベースに名車『2CV』風のコンバージョンを施した『ベルランゴ 2CV フルゴネット』(Citroen Berlingo 2CV Fourgonnette)を欧州で発表した。10月1日、欧州での受注を開始する予定だ。

◆ビンテージスタイルのボディキットを装着

シトロエン 2CV フルゴネットシトロエン 2CV フルゴネット

2CVは1948年、パリモーターショーで初公開された。2CVは、「卵をひとつも割ることなく、卵が詰まったバスケットを載せて農道を走れる」、「コウモリ傘に四輪を付けた車」と称された。この「TPV(超小型車)」は、市場ですぐに人気となり、1990年までに合計386万8634台が生産された。2CVには、フランス語でライトバンを意味する商用モデル「フルゴネット」も存在した。

シトロエンは、イタリアのコーチビルダー「カゼラーニ」と協力。ベルランゴをベースに、2CV風のコンバージョンを施したベルランゴ 2CV フルゴネットを発表した。

ベルランゴをベースに、ビンテージスタイルのボディキットを装着した。大きく丸みを帯びたフロントパネル、シトロエンの「シェブロン」を強調したM字型のフロントグリル、大型の丸いヘッドライト、サイドとリア、ルーフの波形パネルが特長になる。

◆航続275kmのEVもベース車両に選択可能

ベルランゴ 2CV フルゴネットのパワートレインは、内燃エンジンだけでなく、EVも選択できる。EVパワートレインのモーターは、最大出力136hpを発生する。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は50kWhとした。1回の充電での航続は、最大275km。航続を最大化するために、ブレーキや減速中のエネルギーを回収し、バッテリーに蓄える。センターコンソールの「B」ボタンを押せば、回生ブレーキが強めに作動する。バッテリーは、車両のフロア下にレイアウトされており、荷室の積載性に影響を与えないという。

シンプルな標準ソケットによる充電から、バッテリー容量の80%を30分で充電できる急速充電まで、3つの充電方式が導入される。家庭用には、モード2ケーブルが用意された。この充電モードは、8Aソケットまたは16Aソケットに対応しており、フル充電に、5~15時間かかる。

急速充電には、オプションの出力3.7~22kWのウォールボックス急速充電ユニットと、モード3ケーブルが必要だ。フル充電に要する時間は、単相7.4kWウォールボックスで7時間30分、三相11kWウォールボックスで5時間となる。モード4ケーブルを利用すれば、最大出力100kWの充電ステーションで急速充電が行える。蓄電容量50kWhバッテリーの8割を30分で充電できる。急速充電の時間は、セグメントのトップクラスという。

◆全長4400mmのショートボディのみ

シトロエン・ベルランゴ 2CV フルゴネットシトロエン・ベルランゴ 2CV フルゴネット

ベルランゴ 2CV フルゴネットは、ショートボディ(全長4400mm)のみとなる。荷室の容量は、3.3立方m。荷室は、欧州の標準的な積荷規格の「ユーロパレット」が積載できる大きさだ。

センターコンソールの「eトグルスイッチ」によって、「P、R、N、D」を切り替える。エコ、ノーマル、パワーの3つの走行モードを設定できるセレクターを使用して、トランスミッションを制御する。5インチのタッチスクリーンには「エネルギー」メニューがあり、エネルギーフロー、バッテリーの充電レベル、電費などの情報を表示する。高解像度の10インチデジタルパッドとヘッドアップディスプレイが、オプションで選択できる。

「MyCitroen」アプリを使用すると、バッテリーの充電を遠隔で管理し、車両の充電レベルなどをリモートで確認できる。スマートフォンやタブレット端末から、充電を管理できる。乗車前に空調を最適に設定しておくことも可能だ。

《森脇稔》

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