ロールスロイス初のEV『スペクター』、10月中にデビューへ

ファストバックの大型クーペに

ロールスロイス史上最も空力性能の高い市販モデルに

新しいフードマスコットを最初に採用

ロールスロイス・スペクター のプロトタイプ
ロールスロイス・スペクター のプロトタイプ全 10 枚

BMWグループは10月10日、傘下のロールスロイスブランド初のEVとなる新型2ドアクーペ『スペクター』を、10月中に初公開すると発表した。

◆ファストバックの大型クーペに

ロールスロイス・スペクター のプロトタイプロールスロイス・スペクター のプロトタイプ

スペクターには、ロールスロイス独自のアルミ製アーキテクチャが採用される。このアーキテクチャは2017年、『ファントム』で最初に採用された。設計の拡張性と柔軟性を持つスペースフレーム構造で、それ以来すべてのロールスロイス車に採用されている。『カリナン』や『ゴースト』などの内燃エンジ搭載モデルだけでなく、異なる種類のパワートレイン搭載車にも使えるという。

スタイリングに関して、デザイナーは、『ファントムクーペ』をはじめ、ロールスロイスの過去のクーペを参考にした。その結果、スペクターは、ファストバックの大型クーペとする方向が決められた。

また、ファントムクーペの重要なデザイン要素として、ロールスロイスが何十年にもわたって採用してきた象徴的なスプリットヘッドライトを受け継いでいる。また、スペクターのホイールサイズは、23インチ。ロールスロイスによると、1926年以降では、23インチのホイールを装備した最初のクーペになるという。

◆ロールスロイス史上最も空力性能の高い市販モデルに

スペクターの初期プロトタイプの前面空気抵抗を示すCd値は0.25。ロールスロイス史上、最もエアロダイナミクス性能の高い市販モデルになるという。

また、スペクターには、独自のスマートサスペンションシステムを搭載する。バッテリーパックを車体構造に組み込むことにより、剛性を30%向上させる。これにより、スペクターはロールスロイス史上、最も高剛性な市販モデルになるという。

ロールスロイスは2030年までにすべての製品の電動化を目指している。スペクターがその第一弾となり、この目標の実現に向けて、重要なモデルに位置付けられる。スペクターは2023年の第4四半期(10~12月)、発売される予定だ。

◆新しいフードマスコットを最初に採用

ロールスロイス・スペクター のプロトタイプロールスロイス・スペクター のプロトタイプ

ロールスロイス伝統のフードマスコットが、「スピリット・オブ・エクスタシー」だ。1911年2月6日にロールスロイスの知的財産として登録された。それから111年後の同じ日に、ロールスロイスはブランド初の量産EVのスペクターのボンネットを飾るために、スピリット・オブ・エクスタシーのデザイン変更を発表した。

女性の像はより低く、よりダイナミックに変更された。20世紀初頭にチャールズ・サイクスが描いたスケッチに近づいているという。新しいスピリット・オブ・エクスタシーの高さは82.73mmと、従来の100.01mmに対して、およそ20mm低い。車両のエアロダイナミクス性能に配慮したデザインを採用している。

また、従来のスピリット・オブ・エクスタシーは、両足をまっすぐにし、腰を前に傾けていた。一方、新しいスピリット・オブ・エクスタシーは、片足を前に出し、体を低くし、視線は前方をまっすぐに見据えている。新しいスピリット・オブ・エクスタシーは、ブランド初の量産EVのスペクターの優れた空力特性に貢献しているという。

《森脇稔》

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