スズキのミドルSUV『Sクロス』新型、電動化を促進…フルハイブリッド設定

スズキ Sクロス 新型(欧州仕様)
スズキ Sクロス 新型(欧州仕様)全 10 枚

スズキの欧州部門は10月24日、ミドルクラスSUV『Sクロス』(Suzuki S-Cross)の新型に、フルハイブリッドを追加設定すると発表した。

写真:スズキ Sクロス 新型のハイブリッド

◆燃費は19.2km/リットル

新型Sクロスは、従来の『SX4 Sクロス』の後継モデルだ。欧州仕様は、ハンガリーのマジャールスズキで生産されており、2021年に欧州市場で発売された。

この新型Sクロスに、欧州でフルハイブリッドが追加設定される。既存の48Vマイルドハイブリッドを補完する形となる。フルハイブリッドには、「K15C」型1.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンを搭載する。このエンジンに、モーターとジェネレーターを一体設計したベルト駆動式の「MGU」を組み合わせた。

バッテリーは140Vのリチウムイオンを搭載する。トランスミッションは6速「AGS(オート・ギア・シフト)」。モーターのみで走行できるEVモードの効果もあって、駆動方式が2WDの場合、複合モード燃費19.2km/リットル、CO2排出量118g/km(いずれもWLTPサイクル)の環境性能を可能にしている。

◆4WDの「オールグリップ」は4種類の走行モード

4WDの「オールグリップ」は、ドライバーが4種類の走行モードを選択できる。システムは、スリップが発生する前に後輪にトルクを配分する「フィードフォワード」機能によって強化されている。

安全面では、「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」が、約5~100km/hの範囲で、システムが前方の障害物との衝突のリスクを判断すると、音声と視覚的な警告を発する。前方の障害物と衝突するリスクが高く、ドライバーが急ブレーキをかける場合、システムはブレーキアシストを行う。

さらに、交通標識認識、ブラインドスポットモニター、速度リミッター付きアダプティブクルーズコントロール、フロントとリアのパーキングセンサー、リアにパーキングカメラを装備している。

◆最大9インチのタッチパネルディスプレイ

360ビューカメラは、車両の前部、後部、側面にそれぞれ1つずつ、合計4つのカメラが装備される。ダッシュボード中央のディスプレイに映像が表示され、ドライバーに明確な全方位ビューを提供する。ドライバーが降車前に周囲を確認できる3Dオープニングビューと、安全な駐車を支援する鳥瞰図が含まれる。その他の機能としては、拡大可能な高解像度ビューや、ギアの選択に応じて切り替わるオート前後ビュー表示などがある。

パノラマサンルーフは、前席と後席用の2枚のガラスパネルで構成される大型のスライドサンルーフだ。サンルーフを閉じると、ガラスパネルの長さは1000mmになる。サンルーフを開いた時の開口部の長さは560mmで、乗員に爽快なオープンルーフ体験をもたらすという。

ナビゲーションとスマートフォン接続を備えたディスプレイオーディオシステムとして、直感的な操作を可能にする7~9インチのタッチパネルディスプレイ付きスマートフォンリンケージディスプレイオーディオ(SLDA)を装備した。このシステムでは、ドライバーがMirrorLinkやグーグル「Android Auto」、Apple「CarPlay」を使用して、車載ディスプレイにスマホアプリを表示することを可能にしている。マルチインフォメーションディスプレイは、4.2インチの高精細カラーLCDディスプレイとなる。エンジン出力やトルクデータ、燃費、平均速度、加速とブレーキ操作、Gフォースなど、さまざまな情報を表示する、としている。

《森脇稔》

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