いすみ鉄道がキハ28の保存プロジェクト…3Dデータ化による永久保存も 11月18日から

引退まで残り3か月足らずとなったキハ28 2346。クラウドファンディングによる3Dデータ化の資金調達は「うぶごえ」で行なわれる。
引退まで残り3か月足らずとなったキハ28 2346。クラウドファンディングによる3Dデータ化の資金調達は「うぶごえ」で行なわれる。全 8 枚

千葉県の大原駅(いすみ市)と上総中野駅(大多喜町)を結ぶいすみ線を運営するいすみ鉄道は、キハ28形急行型気動車2346号(キハ28 2346)の保存プロジェクトを11月18日から開始する。

「夷隅」のヘッドマークを付けたキハ28 2346。「夷隅」のヘッドマークを付けたキハ28 2346。

キハ28 2346は2012年、JR西日本から譲り受けた営業運行を行なう唯一のキハ58系で、いすみ鉄道では2013年3月の運行開始後、急行列車やレストラン列車などに使用されていたが、近年はメンテナンスのための部品確保が困難になったとして、11月27日限りで定期運行を終了。2023年2月に完全引退することになった。

年越し夜行列車ツアーにも使われていた頃のキハ28 2346。年越し夜行列車ツアーにも使われていた頃のキハ28 2346。

いすみ鉄道では、同車を2023年春~夏から国吉(くによし)駅(千葉県いすみ市)で保存することを考えているが、一方で次世代へその貴重な存在を伝えるためとして、2023年春にレーザースキャンとフォトグラメトリー撮影により3Dデータを作成し、それを仮想現実空間上で甦らせることも考えており、唯一無二の証明が付き、偽造と代替が不可能なデジタルデータを意味するNon-Fungible Token(NFT)化し、付加価値を持たせるとしている。

3Dスキャナにより観測したキハ52の点群データ。3Dスキャナにより観測したキハ52の点群データ。

3Dデータ化のための予算としては300万円を見込んでおり、そのうちの280万円を11月18日19時~2023年1月15日にインターネット募金(クラウドファンディング)により調達。実車の保存については資金の調達状況に応じて検討するとしている。

デジタル化のテストとして撮られたキハ28 2346の車内。デジタル化のテストとして撮られたキハ28 2346の車内。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る