メルセデスAMG、1台限りの843馬力PHEVをオークションに…伝説的テニスプレイヤーと協力

ロジャー・フェデラー氏とメルセデスAMGが立ち上げたプロジェクトの第一弾モデル

モーターとバッテリーに可変トルク式4WDの組み合わせ

0~100km/h加速2.9秒で最高速は316km/h

EVモードの航続は最長で12km

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」とロジャー・フェデラー氏
メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」とロジャー・フェデラー氏全 10 枚

メルセデスベンツは11月15日、高性能4ドアPHEVクーペ、メルセデスAMG『GT 63 S Eパフォーマンス』(Mercedes-AMG GT 63 S E PERFORMANCE)のワンオフモデル、「ネオン・レガシー」を欧州で発表した。11月26日、オークションに出品される予定だ。

写真:メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」

◆ロジャー・フェデラー氏とメルセデスAMGが立ち上げたプロジェクトの第一弾モデル

同車は、テニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラー氏とメルセデスAMGが立ち上げた「ネオン・レガシー」プロジェクトの第一弾モデル。1台限りの特別モデルとして製作された。

このワンオフモデルは11月26日、ドイツ・ミュンヘンで開催されるRMサザビーズのオークションに出品される予定だ。オークションの収益を、老朽化が進んでいる英国ロンドンの公営テニスコートの改修に充当するという。

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスの「ネオン・レガシー」では、ボディカラーにテニスボールをモチーフにした「ネオンイエロー」を採用した。インテリアにも、イエローがアクセントに配された。ロジャー・フェデラー氏のサインも添えられている。

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」

◆モーターとバッテリーに可変トルク式4WDの組み合わせ

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスの高性能ハイブリッドシステムは、メルセデスAMGのエンジンに、電気モーター、高性能バッテリー、可変トルク配分式4WD「AMG パフォーマンス4MATIC +」を組み合わせたものだ。電気モーターは、最大出力204hp、最大トルク32.6kgmを引き出す。モーターはリアアクスルに配置され、電気式の2速トランスミッションと電子制御リアアクスルデフロックと一体設計された。軽量で高性能なバッテリーは、リアアクスルの上にレイアウト。このシステムを、スポーツカーやパフォーマンスモデルに搭載した場合、多くの効果を発揮するという。

メルセデスAMGが開発した電気モーターは、9速の「AMG SPEED SHIFT MCT 9G」トランスミッションを介さず、リアアクスルに直接パワーを送る。これにより、追い越しなどの際に追加のブーストとして、モーターのパワーを、よりダイレクトに駆動力にすることが可能になるという。

さらに、一体設計された電子制御リアアクスルデフロックは、走行状況に応じて、左右の後輪に最適なトルクを配分することができる。その結果、コーナーの立ち上がりなどで、さらに力強い加速を可能にしているという。後輪のスリップを検知すると、電気モーターの駆動力が前輪に伝達され、トラクション性能を向上させる。

◆0~100km/h加速2.9秒で最高速は316km/h

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスでは、直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンが最大出力639hp/5500~6500rpm、最大トルク91.8kgm/2500~4500rpmを発生する。これに、モーターが加わったPHEVシステム全体で、843hpのパワーと、149.9kgmのトルクを引き出す。これにより、0~100km/h加速2.9秒、最高速316km/hの性能を可能にする。

「AMGダイナミックセレクト」は、「エレクトリック」、「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツ+」、「レース」、「スリッパリー」、「インディビジュアル」の7種類の走行モードが切り替えられる。各走行モードでは、ドライブシステムとトランスミッションのレスポンス、ステアリング特性、サスペンションダンピング、サウンドなどが変化する。モードの切り替えは、センターコンソールのスイッチ、またはAMGステアリングホイールのボタンで行う。

システムは、コンフォートモードでサイレントに起動する。インストルメントクラスターには、「準備完了」のアイコンが表示される。さらに、メルセデスAMGらしいパワフルで響き渡る始動音が、車内のスピーカーから音響フィードバックとして発せられる。アクセルペダルを少し踏めば、AMGパフォーマンスハイブリッドをモーターのみで動かすことができる。

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンス の「ネオン・レガシー」

◆EVモードの航続は12km

メルセデスAMG GT 63 S Eパフォーマンスには、メルセデスAMGが開発したパフォーマンスハイブリッドモデル用の高性能バッテリー、「HPB」が採用される。メルセデスAMGペトロナスF1チームのノウハウを導入して、開発されたリチウムイオンバッテリーとなる。この高性能バッテリーは、連続して高いパワーを引き出すことができるのが特長だ。これに軽量構造を組み合わせて、車両の性能を向上させる。高いエネルギー密度を備えており、たとえば高低差の大きい山道を走行する場合、上り坂でも素早くフルパワーを引き出すことができるという。

メルセデスAMGの高性能バッテリーは、6.1kWhの蓄電容量、70kWの連続電力、10秒間に限られる150kWのピーク電力性能を備える。バッテリーの重量は89kgとし、1.7kW/kgのエネルギー密度を可能にしている。

バッテリーの充電は、充電ステーション、ウォールボックス、家庭用コンセントに、出力3.7kWの車載AC充電器を接続して行う。EVモードの航続は12km。都市部の住宅から郊外または高速道路まで、静かなゼロエミッション走行を可能にしている。

《森脇稔》

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