JR東日本が2021年度の輸送密度2000人未満線区を公表…目立つ県境線区の低迷

陸羽東線鳴子温泉駅のキハ110系気動車。宮城県と山形県の県境を越える同駅と最上駅との間は2021年度も輸送密度、営業係数ともにワースト1だった。ちなみにコロナ禍前の2019年度は79人/日で、花輪線荒屋新町~鹿角花輪間をわずかに上回っていた。
陸羽東線鳴子温泉駅のキハ110系気動車。宮城県と山形県の県境を越える同駅と最上駅との間は2021年度も輸送密度、営業係数ともにワースト1だった。ちなみにコロナ禍前の2019年度は79人/日で、花輪線荒屋新町~鹿角花輪間をわずかに上回っていた。全 7 枚

JR東日本は11月24日、2021年度分の「ご利用の少ない線区」の経営状況を開示した。

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対象は2019年度に輸送密度が2000人/日未満となった66線区で、2022年10月に上下分離方式で再開した只見線会津川口~只見間と、上越新幹線の車両が乗り入れる上越線越後湯沢~ガーラ湯沢間は除かれている。

2020年度と同様、線区の大半は東北地方や上信越地方に分布しており、とくに陸羽東線鳴子温泉~最上間や磐越西線野沢~津川間など、県境を越える線区での輸送密度の低さや営業係数(100円の営業収入を得るために要した費用)の高さが際立っており、鳴子温泉~最上間の営業係数は20031と、依然ワースト1となっている。

このうち、国土交通省の「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」で示された輸送密度1000人/日未満の線区は2020年度と同様54線区で、このなかには2桁の線区が9線区含まれており、最小は営業係数と同じく、陸羽東線鳴子温泉~最上間の44人/日となっている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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