ランボルギーニ『ウラカン』にオフロード仕様、2019年のコンセプトカーを市販化へ…12月実車発表予定

フェンダーエクステンションや補助ライトが特長

コンセプトカーが市販モデル開発の原点に

ドライバーの意図を予測し車両を制御する「LDVI」を専用チューン

ランボルギーニ・ウラカン・ステラート・コンセプト(2019年)
ランボルギーニ・ウラカン・ステラート・コンセプト(2019年)全 10 枚

ランボルギーニ1122日、2ドアスーパーカーの『ウラカン』をベースにした2019年のコンセプトカーを、『ウラカン・ステラート』として市販化すると発表した。実車は12月、米国で開催される「アートバーゼルinマイアミ」で初公開される予定だ。

◆フェンダーエクステンションや補助ライトが特徴

ランボルギーニ・ウラカン・ステラート・コンセプト(2019年)ランボルギーニ・ウラカン・ステラート・コンセプト(2019年)

ウラカン・ステラートは、ウラカンから派生するオフロード仕様だ。フェンダーのエクステンションやフロントの補助ライトなど、オフロード仕様ならではの装備が採用される。

また、ウラカン・ステラートは、ランボルギーニ最後の内燃エンジン車になる。ランボルギーニは2024年末までに、全ラインアップを電動化することを決定済み。ウラカン・ステラートは、ハイブリッドなどの電動化技術が組み込まれないランボルギーニ最後の内燃エンジン車になるという。

ウラカン・ステラートは、すでにプロトタイプの写真が公開されている。オフロードやオンロードでの開発テストが進められている。

◆コンセプトカーが市販モデル開発の原点に

ランボルギーニは2019年、ワンオフのコンセプトカーを発表した。『ウラカンEVO』をベースに、オフローダーに仕立てた1台限りのコンセプトカーだった。SUVの『ウルス』の技術やノウハウを導入し、「オフロードを運転する楽しみ」をウラカンベースで提案していた。このコンセプトカーが、市販モデル開発の原点になったという。

ウラカンEVOに対して、車高を47mm引き上げた。フロントのアプローチアングルは1%、リアのデパーチャーアングルは6.5%向上しており、オフロード走行を可能にする。オフロードLEDライトパッケージは、ルーフマウントLEDライトバーとLEDバンパーライトで構成されていた。

前後のトレッドは30mm拡大しており、フェンダーエクステンションでワイド化されたボディに、20インチホイールを収めた。このフェンダーエクステンションには、空気取り入れ口が備わる。特別に開発された大径タイヤによって、オフロードでの走破性を追求していた。

リアには、ディフューザーとして機能するスキッドプレートを採用。プロテクションによって、アンダーボディが補強された。フロントフレームにはアルミ補強材が追加され、アルミ補強サイドスカート、アルミスキッドプレートが装備された。マッドガードやエアインテークなど、専用デザインのコンポジットボディワークには、カーボンファイバーと樹脂の複合素材を使用。オフロードでの石の跳ね上げから、車体を保護する。

◆ドライバーの意図を予測し車両を制御する「LDVI」を専用チューン

LDVI」(ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)を搭載していた。これはドライバーの意志を理解し、求められる車両の挙動に置き換えることができるコントローラーだ。LDVIは、トラクションコントロールと一体となり縦方向のダイナミクスを決定するトルクベクタリングと、2軸間の常時トルク配分(AWD)を利用して4輪を制御する「LDS」(ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング)、「LAWS」(ランボルギーニ・オールホイール・ステアリング)を統合コントロールする。

またLDVIは、ドライビングダイナミクスを管理するシステムユニットの調整を行う。ドライバーの操作、外部の環境、選択されているドライブモードに基づいて、フィードバック制御からフィードフォワード制御に切り替えて、ドライバーの意図を予測し、車両の制御を行う。コンセプトカーのLDVIはオフロード走行用にチューニングされており、トラクションと加速を最大にするように調整された。このLDVIシステムは、より後輪駆動に近いパフォーマンスを狙っていた。

《森脇稔》

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