「スピーカー交換が当たり前」になるようにしたい…プロショップに施策を聞く

「スピーカー交換が当たり前」になるようにしたい…プロショップに施策を聞く
「スピーカー交換が当たり前」になるようにしたい…プロショップに施策を聞く全 9 枚

全国7店舗を展開するフォーカル プラグ&プレイストア。車種専用スピーカーや調音施工など、効果的でありながらハードルの低さが魅力のカーオーディオ専門店だ。今回は福井県にあるフォーカル プラグ&プレイ敦賀でユーザーの傾向やニーズについてうかがって来た。

◆増え続ける音を気にする新規ユーザーの存在

フォーカル プラグ&プレイ敦賀 北畑さんフォーカル プラグ&プレイ敦賀 北畑さん

まず最初に同ショップ代表である北畑さんにフォーカル プラグ&プレイストア敦賀に来店するユーザーの傾向についてうかがった。

「当店ではスピーカー交換や調音施工で来店されるユーザーが多いです。来店されるユーザーの特徴は、それまでカーオーディオをやっていなかった方が圧倒的多数を占めています。本格的なオーディオインストールは今回が初めてというケースも多く、最初のオーディオを楽しんでいるという雰囲気がひしひしと伝わってきます」

新規のユーザーの問い合わせも数多く、常時新規ユーザーが来店するというサイクルが生まれているという。

「これまでオーディオを知らなかったユーザーが増えてきていることで、もっと広い層にオーディオを知ってもらうチャンスだと思っています。プロショップのパラダにはオーディオの知識も豊富な上級者も多く来店していますが、プラグ&プレイストアには本当にエントリー層が多いと感じています。そんなユーザーと話をしていると“こんなに音にこだわるオーディオ好きなユーザーがいたんだ”という驚きを感じます」

ショップで扱う車種の幅も大きく拡がったという。

「幅広い車種を元々扱ってきていますが、特にプラグ&プレイストアをスタートさせてからは輸入車が来店する比率が増えました。BMWやメルセデスなどの車種専用スピーカーを目当てに問い合わせや来店するユーザーが増えているのが理由だと思います。スピーカー交換のオーダーは本当に切れ目無く受けている感覚です」

◆音楽の“音”だけではなくロードノイズにも敏感になってきている

店内にはフォーカル製品がディスプレイされているスペースがある店内にはフォーカル製品がディスプレイされているスペースがある

また新規ユーザーの中でも特に従来のオーディオユーザーと異なっているのが調音施工を目当てに来店するユーザーだ。

「とにかく愛車を静かにしたいという明確なニーズを持つユーザーが、WebやYouTubeをいろいろ調べた中から調音施工を見つけて、施工ショップを探して問い合わせをもらうケースがほとんどです。オーディオマニアでは無い一般的な音楽好き、クルマ好きが注目してくれているのだと感じています」

スピーカー交換にはいくつかの傾向があるという。あらかじめWebでフォーカルのブランドやユニットのことを確認した上で来店するユーザーがほとんどで、そのためプラグ&プレイストアやフォーカルに対して好印象を持って来店するケースが多いようだ。

「スピーカー交換で来店されると、ほとんどの場合はすぐにモデルが決まる傾向にあります。その理由はユーザーがフォーカルというブランドを信頼していることがあります。試聴しないで指名買いするというケースもあるほどです。まるでクルマを購入する際にディーラーオプションを選ぶ感覚でスピーカー交換を実施するケースが多く見られるんです。ユーザーにとってそれほどフォーカルやプラグ&プレイストアに対して安心感や信頼感があるのだと思います」

◆ユーザーの要望に丁寧な受け答えを心がける

ユーザーが試聴できるようにデモボードも準備されているユーザーが試聴できるようにデモボードも準備されている

北畑さんがプラグ&プレイストアに来店するユーザーに対して心がけていることがいくつかあるという。

「ひとつは、来店したユーザーが“やりたい”と思っていることを的確に察知してていねいに説明することです。ユーザーが“求めていない”ことはあえて説明しないです。このような説明はともするとショップからの押しつけになってしまうことがあるからです」

エントリーユーザーにも無理なく相談が出来るような環境を作るのも北畑さんが心がけていることのひとつのようだ。さらにエントリーユーザーに対してハードルを下げて、何でも相談しやすい環境を作ることも心がけている点だ。

「プラグ&プレイストアに来店されるのはヘビーなオーディオユーザーじゃ無いケースが多いので、なるべくマニアックなオーディオショップになりすぎないことを心がけています。そうすることでオーディオに詳しくないエントリーユーザーも入店しやすくなると思います。良い意味でプロっぽく無い、ユーザーに近い感覚で応対ができるようにと常に考えています」

もちろん一方ではヘビーなオーディオマニアを満足させるプロショップの側面も持ち合わせているのが同店の強み。幅広いユーザー層に合わせて、窮屈にならない環境を作ってユーザーに自由にオーディオを楽しんでもらう関係性を作っている。そのためユーザーが飛び込みで訪れても気兼ねなくオーディオの話が出来るのだ。

母体はカーオーディオプロショップ パラダ母体はカーオーディオプロショップ パラダ

「プラグ&プレイストアをはじめてからはユーザーが欲しがるもの&情報を提供する姿勢が強くなりました。常にユーザーが何を欲しがっているのかに敏感になります。またいろいろな趣味趣向を持ったユーザーが来店するのもプラグ&プレイストアの特徴だと思います。オーディオやクルマの話だけでは無く、趣味の会話などを通じて仲間のような感覚で相談を受けることも多くなりました。そんなフランクな関係を作っていければ良いと考えています」

このようにオーディオに詳しくないエントリーユーザーもライトな感覚でショップを訪れて欲しいと北畑さんは語ってくれた。

「敦賀近辺の観光のついでに立ち寄る感覚でもいいんです。調音施工などを行っている間に代車をお貸ししてちょっと観光に出かけるプランもあります。オススメのお寿司屋さんでランチを食べたり、お土産屋さんで地元の名産品がもらえる様になっていて、もちろんそれは施工プランの料金に含まれています。県内のユーザーも多いのですが、急激に増えてきている県外からのユーザーがより楽しめるようにこれからもオーディオ施工と観光を組み合わせるなど、いろいろな楽しみ方をしてもらえる仕組みを作っていきたいと思っています」

オーディオ専門店の枠を越えた入りやすく相談しやすいフレンドリーなショップの姿勢がフォーカル プラグ&プレイ敦賀の魅力のひとつであることが理解できる取材になった。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  5. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る