日産 サクラ でエレベーター稼働…小さなEVでもビルの設備を動かせる

日産自動車、日立ビルシステム V2Xシステム 説明会
日産自動車、日立ビルシステム V2Xシステム 説明会全 8 枚

日産自動車と日立ビルシステムは1月27日、停電時に電気自動車(EV)からの給電でエレベーターを動かすことができるV2Xシステムの普及に向けた協業を始めたと発表した。

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日立ビルシステムの高橋達法取締役(高ははしごだか)は同日、都内で開いた説明会で「走る蓄電池としてEVのニーズがかなり広がっている。すでに一般家庭の電源に使う動きもあるが、我々はその先の、エレベーターを使って頂いているビルについても、主要な設備への給電をEVを使ってできるソリューションを提供するために今回、日産と協創することにした」と協業の背景を明かした。

両社は協業の第1弾として軽EV(電気自動車)『サクラ』に搭載しているバッテリーだけでマンション用のエレベーターを稼働させる実証実験を共同で実施した。

◆1~6階を263往復で残量46%

高橋取締役は「一番小さいEVでもしっかりエレベーターを動かすことができるのか、日産の協力を得ながら実証実験を繰り返した」とした上で、「マンションなどで使われる9人乗りのエレベーターを1階から6階まで連続して動かした結果、10時間の連続稼働を確認した。10時間で263往復したが、バッテリーの消費量としては100%フル充電から残量46%だった」と検証結果を説明。

日立ビルシステムでは、EVと建物をつなぐV2X技術で、停電時でもEVからの給電でエレベーターなどビルの設備を継続して使えるシステムを開発し、2023年度中の実用化を目指すという。

◆様々な場面でV2Xシステムの利用

高橋取締役は「V2Xシステムを企業、自治体にしっかり普及させる活動を日産と一緒に推進していきたい。また合わせて、様々な場面でV2Xシステムの利用が想定されるので、今後も実証実験を繰り返しながら実用化に向けた活動をしていきたい」と話していた。

日産の神田昌明常務執行役員も「2010年の『リーフ』発売以来、走る蓄電池としての認知向上のため、災害時にEVを避難所へ提供してスマホの充電などに活用してきたが、今回エレベーターにEVからの給電でエレベーターを10時間動かし続けることに、『サクラ』を使った実証実験で成功したことで、今後(給電用途を)さらに発展させていきたい」と日立との協業に期待を寄せた。

《小松哲也》

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