旧車バブル崩壊か? メルセデスベンツなど高年式相場はすでに下落

日産スカイラインGT-R(R32)
日産スカイラインGT-R(R32)全 2 枚

買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車は1月25日、「2023年旧車価格相場の見通し」を発表。価格高騰が続く旧車バブルは崩壊を迎えると予測した。

旧車はここ数年で価格が高騰。新車の2倍、3倍といったプレミア価格がついている個体も見受けられる。その原因として挙げられるのが、富裕層のコロナ禍におけるお金の使い道の変化。旅行などに行けなくなったことで、骨董品や美術品、時計、車の購入に充てる富裕層が増えたことで、希少性のある旧車の価値も向上。また、新車供給の滞りと、電動化に向けてガソリン車(特にマニュアル車)の駆け込み需要も旧車価格高騰の要因と考えられる。

しかし新車供給がやや回復してきたことから、現在は中古車も高年式モデルから市場相場が低下。旧車の価格も停滞気味だ。米国の中古車価格の指標であるマンハイム指数も大きく変動。2022年1月の257.5から12月には219.3に、14.9%も下落した。米国の中古車販売大手「カーバナ(Carvana)」の株価も大幅に下落。一時期370ドルにまで上がった株価は、2022年12月に3.95ドルにまで落ち込み、市場そのものが下降傾向にあることを物語っている。

その影響は日本国内でも現れ始め、高年式車から価格の下落が始まっている。例えば、高級車として人気の高いメルセデスベンツ『Cクラス(C220dアバンギャルドAMGライン)』のオートオークション価格は約1か月前と比較して17%下落。世界的に多くのファンを持つトヨタ『ランドクルーザー300(ZX)』ですら4.75%下落している。現時点では高年式車両が中心だが、その波は旧車にも徐々に押し寄せている。今は驚くほど価格が高騰しているモデルでも、一気に値下がりとなる可能性は否定できない。2023年は中古車市場の相場が大きく変わり、価格高騰が続く旧車も今後大きく変動していくことが予想される。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る