BMW『iX』、EVパワートレインをアップデート…3月から欧州で

バッテリーの予測型サーマルマネージメントの最新版を採用

キャンピングカーなどの牽引を支援する「トレーラー・アシスト」

最大出力200kWでの急速充電が可能

BMW iX の「xDrive40」
BMW iX の「xDrive40」全 10 枚

BMWは1月25日、クロスオーバーEVの『iX』のEVパワートレインを3月から、欧州でアップデートすると発表した。

写真:BMW iX

◆バッテリーの予測型サーマルマネージメントの最新版を採用

iXには、第5世代の「BMW eDrive」テクノロジーが搭載されている。3月以降、欧州仕様のiX のすべてのモデルバリエーションに、バッテリーの予測型サーマルマネージメントシステムの最新バージョンが採用される。新型『7シリーズ』のEVの『i7』と同様に、手動でサーマルマネージメントシステムをオンにし、バッテリーをあらかじめ予熱することができるようになる。ナビゲーションシステムのルートガイダンスが作動していない場合でも、手動によるサーマルマネージメントシステムが利用できる。

充電ステーションに立ち寄る前にバッテリーを温めることによって、DC (直流)急速充電ステーションで充電する際のエネルギー吸収を最適化する。この時、電気モーターからの廃熱を、バッテリーの温度を調整するために使用する。

iXのバッテリーは長期的資源リサイクルの一部として設計されており、高いリサイクル率を実現している。バッテリーセルと高電圧バッテリーの生産に使用するすべての電力は、再生可能エネルギーのみを利用しているという。

BMW iX の「xDrive40」BMW iX の「xDrive40」

◆キャンピングカーなどの牽引を支援する「トレーラー・アシスト」

また、標準装備される「ドライビング・アシスト」には、3 月から欧州で、「トレーラー・アシスト」が追加される。この機能は、キャンピングカーなどを牽引する場合、車両の後退時に、ドライバーのステアリング操作を支援してくれる。

「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」は、高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上した最新の運転支援システム(ADAS)だ。アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付き)、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)などがセットされる。

さらに、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクション、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)、前車接近警告機能、後車衝突警告機能、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能を標準装備している。

BMW iX の「xDrive40」BMW iX の「xDrive40」

◆最大出力200kWでの急速充電が可能

iXは、新しい充電技術により、最大出力200kWでのDC(直流)急速充電を可能にしている。これにより、残量約10%のバッテリーを、40分以内で80%まで充電できる。また、10分以内の充電で、120km以上の航続に匹敵するエネルギーを蓄えることができる。出力11kWのウォールボックスを使う場合、残量ゼロの高電圧バッテリーを満充電にするのに必要な時間は、11時間以内だ。

iXは、新しいヒーティングコンセプトとして、ヒート・コンフォート・パッケージを標準装備している。従来のエアコンによる温風や、前後シート、ステアリングヒーターに加えて、センターコンソール、前後ドアパネル、ダッシュボード下部の表面が加熱される表面加熱技術によって、冬季の運転においても、インテリアを暖かくラウンジのような心地良い空間とすることが可能、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  2. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  3. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  4. 寂しさ45%、読者の感情:レクサス『LS』生産終了…「時代の流れ」「次への期待」が交錯
  5. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る