プジョーモトシクル125周年、総合モーターサイクルブランドへ[フォトヒストリー]

マン島ツーリストトロフィ第1回大会(1907年)
マン島ツーリストトロフィ第1回大会(1907年)全 17 枚

現存する世界最古のモーターサイクルブランド「プジョーモトシクル」が、今年2023年に125周年を迎える。プジョーモトシクルでは「モーターサイクルメーカー」の原点に回帰するため「ニュージェネレーションライン」を発売する。

プジョーは1898年、ド・ディオン・ブートン製エンジンを搭載した、プジョー初のモーターサイクルを第1回パリモーターショーで発表した。その後、さまざまな市販モデルを開発しながら、マン島TT、ボルドール耐久、ツール・ド・フランスなどモータースポーツでも活躍し、世界に名を広めた。

歴史を誇るモーターサイクルブランド、プジョーのプロダクトは、「古き良き伝統と現代フランス文化の融合による個性で、唯一無二の存在感を発する」とメーカーは自負する。2023年からのニュージェネレーションラインでは、小型スクーターブランドから総合モーターサイクルブランドへの回帰を図る。

◆プジョーモトシクル125年の軌跡

1810年:プジョーのはじまり……プジョーは1810年、フランス東部のエリモンクールを拠点に、ジャン=ピエール・プジョー、ジャン=フレデリック・プジョー兄弟による家族経営の製鉄業としてスタートした。「ライオン」マークをつけた工具類や、傘、クリノリン、コーヒーミル、自転車など、鉄を材料とした製品を世に送り出した。

1890年:世界初の量産四輪車……1889年パリ万国博覧会で、「プジョー」の名を冠した最初の自動車として、蒸気を動力とする三輪自動車が披露された。翌1890年には、ダイムラー製ガソリンエンジンを搭載した四輪自動車「Type 2」を製造、世界に先駆けて四輪自動車の量産を開始した。

1898年:最初のモーターサイクル……プジョーモトシクルは、現存する世界最古のモーターサイクルブランドだ。1898年の第1回パリモーターショーでプジョー最初のモーターサイクルを発表。後輪部分にエンジン(ド・ディオン・ブートン製)を搭載していた。

1907年:スピードへの情熱……プジョーはモータースポーツにも挑戦する。現在でも公道レースの最高峰と言われるマン島ツーリストトロフィの第1回大会(1907年)において、プジョー製Vツインエンジンを搭載したノートンが勝利した。1934年には、ボルドールでの耐久レースにおいて「P515」が、2000kmおよび3000kmの平均最高速度、24時間走行の平均最高速度、という3つの世界記録を樹立した。

1953年:移動の自由を誰にでも……第二次大戦後には女性の社会進出が進み、手ごろな交通手段としてのスクーターがブームとなった。1953年に登場したプジョー初のスクーター『S55』は、フロントのトランクとキャリアや快適なダブルシートが特徴で、ヨーロッパ市場で人気になった。

2014年:伝説のSシリーズの復刻……50年代に人気だったS55にインスパイアされた新型スクーター『ジャンゴ』が発売される。レトロモダンなスタイルで、アーバンモビリティの可能性を広げた。

2023年:ブランド誕生125周年……「現在でも、プジョーモトシクルがこだわり続けてきたものづくりへの情熱が変わることはありません。感情を揺り動かす体験をお届けします」とメーカー。近年、プジョーモトシクルのラインナップは小型スクーターが中心だったが、カテゴリーの拡充により総合モーターサイクルブランドとして成長をめざす。

日本市場ではMT式モーターサイクルの『PM-01』と大型スクーターの『ツイート』が2月15日に発売され、従来からのオフロードGTスクーター『XP400GT』と合わせてニュージェネレーションラインを構成する。2023年夏ごろには125ccスクーターの『ジャンゴEVO』が導入される予定だ。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  2. 晴れた日の洗車が愛車を傷つける! “夏洗車”の落とし穴と対策~Weeklyメンテナンス~
  3. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  4. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  5. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
ランキングをもっと見る