メルセデスベンツのEVセダンの「MBUXゼロレイヤー」、欧州向け C、S クラスに搭載へ…無線更新で

大きなマップビューと選択タイルを備えたユーザーインターフェイスが特長

無線アップデート後はナビゲーションが常時画面の中心に表示

新旧の2種類のユーザーインターフェイスを切り替えることが可能

メルセデスベンツの「MBUXゼロレイヤー」
メルセデスベンツの「MBUXゼロレイヤー」全 9 枚

メルセデスベンツは2月10日、EVセダンの『EQS』と『EQE』に採用された「MBUXゼロレイヤー」を、欧州向けの『Cクラス』と『Sクラス』(ともに2021年6~11月生産車)に無線アップデートを通じて搭載すると発表した。

◆大きなマップビューと選択タイルを備えたユーザーインターフェイスが特徴

メルセデスベンツ EQSメルセデスベンツ EQS

MBUXゼロレイヤーをインストールする前には、アップデートのインストール準備が整ったことが、MBUXインフォテインメントシステムと「Mercedes me」アプリを通じて、顧客に通知される。

MBUXゼロレイヤーでは、大きなマップビューと選択タイルを備えたユーザーインターフェイスが特長だ。サブメニューをスクロールすることなく、直感的に操作できる。システムはドライバーを認識し、代表的な設定やルートを記憶する。適切なタイミングで、走行状況に合わせてパーソナライズされたインフォテインメント、快適機能、車両機能を提案する。

たとえば、ドライバーが毎日夕方、仕事帰りに家族に電話をかけていたとする。車両はこのドライバーの習慣を学習し、トップメニューの選択タイルでドライバーに電話をかけることを提案する。もちろん、ドライバーは必要に応じて、この提案を拒否するか、この提案を削除することができる。車両も、ドライバーの要望を学習する。

◆無線アップデート後はナビゲーションが常時画面の中心に表示

MBUXゼロレイヤーにアップデートすることにより、100%パーソナライズされた直感的なユーザーエクスペリエンスが提供され、関連するすべての機能が常時表示されるようになる。モダンなインターフェイスは、車両を最新の状態に保つのに役立つという。

無線アップデート後は、ナビゲーションが常に画面ユニットの中心に表示される。人工知能(AI)によって、20以上の追加機能が自動的に提案される。長距離移動時にリラックスできるマッサージなどの「ENERGIZING COMFORT」プログラムをはじめ、スマートホームデバイスのステータス、電話をかけるタイミングの提案まで、自動的に行われる。メルセデスベンツのエンジニアは、MBUXゼロレイヤーのインターフェイスに表示されるこれらの提案モジュールを、「Magic Modules」と呼んでいる。

自由に選択できる無料の無線アップデートは、簡単にインストールできる。Mercedes meのカウントを所持している顧客は、MBUXインフォテインメントシステムとアプリを通じて、アップデートが利用可能という通知を受け取る。ダウンロードとインストールは、顧客がソフトウェア更新のインストールに同意した後、バックグラウンドで行われる。Mercedes meのアカウントを持っていないユーザーに対しては、アップデートについて郵送などで通知する。

◆新旧の2種類のユーザーインターフェイスを切り替えることが可能

データを送信するために、メルセデスベンツはモバイル無線テクノロジーと車両に取り付けられた通信モジュールを使用する。ユーザーは、利用規約に同意した後、無線アップデートを開始できる。セットアップアシスタントのメニューナビゲーションに従うだけで、新しい機能に素早く簡単にアクセスできる。

従来のメニューを維持したい場合は、旧ユーザーインターフェイスと新しいユーザーインターフェイスの2種類を切り替えることが可能。これは、ホーム画面に個人的な好みを持つさまざまなドライバーに役立つ、としている。

《森脇稔》

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