路線バスに貨物混載、過疎地での買い物を支援---実証実験で有効性

ベルクでヤマト運輸が商品を集荷
ベルクでヤマト運輸が商品を集荷全 5 枚

秩父市生活交通・物流融合推進協議会は、3月3日に、埼玉県秩父市の大滝地域で、路線バスを活用した貨客混載の買い物支援実証実験を実施した。

大滝地域では、人口減少による生活品などを購入できる小売店の減少や、高齢化に伴う運転免許証の返納で、購入先や購入品の選択肢が限られている。協議会ではこれらの山間地域の課題解決に向けて、路線バスを活用した貨客混載による買い物支援を実施し、実装を見据えたオペレーションを確認した。

路線バスを活用した貨客混載は、住民がウェブまたはFAXでスーパーマーケットに商品を注文すると、ヤマト運輸が商品を集荷して、西武秩父駅まで配送し、定時定路線で運行している既存の路線バスに注文商品を積み込む。アズコムデータセキュリティが「大滝温泉遊湯館」でバスから荷物を引き取って大滝地域の個人宅へ配送した。実証実験では、ゼンリン住宅地図を活用したナビゲーションアプリで、配達ルートを作成し、そのルートを基に大滝地域の個人宅へ配送した。

実証実験の結果、昨年度の実証実験の課題となった「荷物引継ぎ時のオペレーション」を、実装を見据えて調整することで今回の実証実験ではスムーズな運用に成功したという。また、大滝地域の住民のには、通常は配達エリア対象外のネットスーパーからの購入といった、現状ではできない方法での買い物を体験してもらった。

協議会では実証実験を通じて得られた成果を踏まえ、買い物支援サービスのオペレーションやコスト面での課題を抽出・整理し、2023年度以降の物流サービスモデルとして実装を目指す。

《レスポンス編集部》

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