アウディ(Audi)は3月14日、電動SUV『Q4 e-tron』と電動SUVクーペ『Q4スポーツバック e-tron』の発売から 2022年モデルまでの車両を対象に、欧州で無線通信によるソフトウェアアップデートを行うと発表した。
◆「お好みの充電時間」機能によって電気代が低コストの時間帯に充電可能に
この新しいソフトウェアは、最新の 2023年モデルに標準装備されている。今回のソフトウェアアップデートにより、ユーザーは個人プロファイルを作成することができる。もうひとつの新機能として、ユーザーは 「myAudi」アプリの「e-tron ルートプランナー」を使用してルートを計画し、それを Q4 e-tron に送信できる。
新しいソフトウェアでは、目的地などのナビゲーションデータも保存される。myAudiアプリを利用して、車両の駐車位置を特定したり、車両の状態に関するさまざまなメッセージを確認したりできる。車両が故障した場合には、ドライバーはオンラインロードサイドアシスタンスコールが利用できるようになる。
今回のソフトウェアアップデートは、自宅や外出先での充電も便利にする。「お好みの充電時間」機能は、電気代が低コストの時間帯に充電するのに役立つ。また、車内のタイマーと myAudi アプリによって、交流 (AC) での充電もさらに便利になる。出発タイマーによるプレコンディショニング中、冬に車内を暖めるために必要なエネルギーは、自宅のウォールボックスや充電ステーションなどの外部電源を通じて、充電中の車両に送られる。
◆充電ケーブルが差し込まれると車両が自動的にステーションを認証
新しいソフトウェアでは、熱管理システムがアップデートされる。外気温度と充電状態を考慮して、バッテリーの消費を最適化することができるようになる。
最新の充電電力制御システムにより、最大135kWまでDC充電出力を増加させることができる。さらに、バッテリー保護機能を選択することも可能に。これは、バッテリーの充電を80%の容量に制限することにより、バッテリーの理想的な充電状態を保持するものだ。
このアップデートにより、プラグ&チャージ機能も有効になる。対象の充電ステーションでは、充電ケーブルが差し込まれると、車両が自動的にステーションを認証して起動し、課金も自動的に行われる。
◆「50 e-tron クワトロ」はツインモーターで最大出力299ps

欧州仕様には、2種類のバッテリー容量と3種類のグレードが用意されている。「35 e-tron」グレードは最大出力170psの電気モーターを1基、「40 e-tron」グレードは最大出力204psの電気モーターを1基搭載し、後輪を駆動する。
35 e-tronには、正味エネルギー容量52kWh(総容量55kWh)のコンパクトなバッテリーを搭載する。40 e-tronは、正味エネルギー容量77kWh(総容量82kWh)の大容量バッテリーを積む。40 e-tronの場合、1回の充電で最大520kmの航続を可能にする。最大出力125kWの急速充電では、10分の充電で約130km(WLTP計測)を走行することができる。
最上位グレードの「50 e-tron クワトロ」は、2基の電気モーターが最大出力299psを引き出し、電動4輪駆動システムと組み合わせる。0~100km/h加速は6.2秒、最高速は180km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。50 e-tron クワトロには、正味エネルギー容量77kWh(総容量82kWh)の大容量バッテリーを搭載している。