[プロセッサー活用]クロスオーバーでサブウーファーの音を“繋げる”コツとは?

「サブウーファー」の搭載例(製作ショップ:シティロード福山<広島県>)。
「サブウーファー」の搭載例(製作ショップ:シティロード福山<広島県>)。全 2 枚

サウンドチューニング機能を搭載するメカである「プロセッサー」の使いこなし方を説明している当コーナー。現在は、フロントスピーカーとサブウーファー間の音楽信号の割り振り方を決める機能である「クロスオーバー」の設定方法を解説している。

【画像全2枚】

今回はその設定の「仕上げ方」を説明しようと思うのだが、その前にまず、ここまでの操作手順をおさらいしておきたい。最初にフロントスピーカーの「カットオフ周波数(フロントスピーカーの再生範囲の下限)」を決め、続いてはサブウーファーの「カットオフ周波数(サブウーファーの再生範囲の上限)」も同一に設定する。そしてその次に「位相切替スイッチ」を操作して「位相」を合わせる。そのとき「位相」が合いにくかったら「スロープ」を変更して「位相」を合わせる。

では、それに続く工程を紹介していく。ここまで行ったら今度は、サブウーファーの音とフロントスピーカーの音の音量バランスを整えよう。なおその設定は好みにもよるが、セオリーとしては高音から超低音までがフラットな(均一)なバランスになるように整えたい。

で、このときに、必要であればフロントスピーカーとサブウーファーの「カットオフ周波数」も見直そう。というのも「クロスオーバー」にて再生範囲の割り振りを決めるわけだが、それぞれの再生範囲の下限、または上限を超えた音はスパッと切り取られるわけではなく、それよりも低い音(または高い音)も音量が下がりながらも鳴らされる。なおその「音量の下がり方(減衰率)」のことは、「スロープ」と呼ばれている。

具体的に説明すると以下のとおりだ。例えば「スロープ」を「マイナス12dB/oct」に設定した場合には、1オクターブあたりマイナス12dBという比率にて音量が小さくなっていくこととなる。

なので、フロントスピーカーとサブウーファーの「カットオフ周波数」を例えば63Hzに設定した場合、その付近の音はフロントスピーカーとサブウーファーの両方から聴こえてくる。結果、その重なり合った部分だけ、音量が大きくなりすぎることも有り得てくる。

なお、「スロープ」を変更することでも“重なり方”をコントロールできるはずだが、しかし前回の記事にて説明したように、「スロープ」を一段階変更すると「位相」が変わる。なので、「位相」を合わせた後には「スロープ」は変更しない方が良い。

ではどうすれば良いのかと言うと、以下のとおりだ。フロントスピーカーとサブウーファーの「カットオフ周波数」を“離して”みよう。例えば、フロントスピーカーのそれを63Hzから80Hzへと変更すると重なり部分の音量を小さくできる。基本はあくまでもフロントスピーカーとサブウーファーの「カットオフ周波数」は同じで良いのだが、この手があることも頭の片隅に置いておこう。ただしこれをやると、“中ヌケ”しすぎてしまうことがあるのでご注意を。

というわけで「クロスオーバー」の設定においては最後、音量バランスを整えながら、かつ必要があれば「カットオフ周波数」も見直して、帯域バランスを整えよう。ここまでの操作が上手くいくと、フロントスピーカーの音とサブウーファーの音が上手く繫がる。

今回は以上だ。次回は、フロントスピーカーの音とサブウーファーの音が上手く繫がったときの「聴こえ方」について説明する。お楽しみに。

《太田祥三》

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