知らなきゃダメ! ホイールスペックの基本を押さえて理想のホイールを選ぶ方法 ~Weeklyメンテナンス~

知らなきゃダメ! ホイールスペックの基本を押さえて理想のホイールを選ぶ方法 ~Weeklyメンテナンス~
知らなきゃダメ! ホイールスペックの基本を押さえて理想のホイールを選ぶ方法 ~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

クルマのイメージチェンジの代表的な手法がホイール交換だ。そこで交換の基礎知識として知っておきたいのがホイールスペック。愛車のピッタリのサイズを見つけ出すためには必須の項目だ。

◆愛車に合ったホイールを選ぶために絶対必要な項目とは?

ホイールを好みのモデルに交換するのはドレスアップの大定番のスタイルだ。またタイヤ交換時にタイヤ&ホイールセットで交換するという手法もある。またホイール交換=インチアップと考えている読者も多いと思うが、純正と同じサイズをチョイスしてホイールのデザインを楽しむという手法もある。ユーザーそれぞれの目的に合わせてホイール交換を楽しむと良いだろう。

そんな時に気になるのがホイールのマッチングだ。ホイールは車種専用に作られているわけでは無く、幅、径、オフセット、ハブ径などのスペックが数多く用意されていて、愛車に合うスペックのモデルを選んでマッチングさせることになる。しかし、これがはじめてのユーザーにはちょっと難しい。メーカーやショップ推奨のサイズはあるものの、わずかな違いで足まわりのイメージが変わってくるので自分でスペックを選んで納得のホイール交換をしたいもの。

そこで基本的なスペックを紹介していくこととした。もっとも代表的なスペックがリム径だろう。「16インチを17インチにインチアップした」といった会話を聞いたことがあるだろうか? この「16インチ」「17インチ」などの表現はリム径=ホイールの直径を指している言葉だ。リム径が大きくなればなるほどホイールの直径が大きくなると言うこと。タイヤの外径を純正並みに抑えるにはホイール外径が大きくなった分タイヤを薄くする必要があり、ホイールをインチアップする際には偏平率の低いタイヤとの組み合わせになる。見た目的にはホイールが大きくなりタイヤが薄くなり、足もとのドレスアップ感が出てくるのが魅力だろう。

次に、取り付けのおける必須の確認項目がハブボルトの本数とホイールピッチ(P.C.D.)だ。ホイールをハブの固定しているボルトの数は荷重などを考えて車種や仕様によって本数が異なる。4本のボルトで固定している場合は4穴、5本のボルトで固定している場合は5穴と呼ばれホイールにハブボルトに合わせた穴数が開けられていて基本的には互換性は無い。

さらにホイールピッチはホイールを固定しているボルトをつないだ円の直径を示している。P.C.D.=114.3などと表記されているのがそれ。数字が大きくなると取り付けボルトを結んだ円の直径が大きくなる。軸重の大きなクルマになるとこのP.C.D.が大きくなる傾向にある。基本的には他のP.C.D.都の互換性は無いため愛車のP.C.D.を調べた上で適合するホイールを選ぶことが必須になる。

さらにハブ径と呼ばれるスペックにも注目。ホイールを外した状態でハブを見るとセンターに出っ張りがあるが、これがホイールの内側にピッタリとはまってセンターを出す役目を果たしているのだが、車外ホイールの場合は汎用性を持たせるためにハブ径(内径)を大きめに設定している場合が多い。そこで隙間を埋めるためのハブリングと呼ばれるパーツも用意されている。取り付け精度を上げるためにホイール交換時には用いると良いだろう。

◆フェンダーギリギリを攻める“ツライチ”へ持っていくための知識とは?

ここから先は少し上級編になる。次に紹介するスペックはホイールを愛車にセットしたときにどのように見えるかを調整する数値と考えれば良いだろう。

まずはリム幅。7.5J、8Jなどの表記で示されているスペックがそれだ。これはリムの幅を示している数値でありインチ表記されているので7.5(インチ)=約19cm(1インチ=2.54cmで計算)。リム幅を広げると太いタイヤが履けることになり、足もとのボリューム感はアップする。もちろん車種によって履けるリム幅はだいたい決まっているが微調整は可能だ。ただしタイヤハウス内のサイズには限りがあるので、太くしすぎると干渉する危険がある。特にフロントタイヤはステアリングを切るため、タイヤハウスの内側などにヒットする可能性があるのだ。それを考慮してリム幅を選ぶと良いだろう。

もうひとつの注目スペックがインセットだ。こちらはホイールのリム幅の中央からハブへの取り付け面までの距離を示している数値だ。ホイールの中心よりも内側に取り付け面がある場合は-:マイナス表記、逆にホイール中心よりも外側に取り付け面がある場合は+プラス表記となる。

これら2つのスペックでわかることはホイールの出幅の調整だ。7.5J +45などの表記でリム幅とインセットがわかるため、ホイールの幅とハブの取り付け面に対して外側に偏っているのか内側に偏っているのかが判断できる。そのためフェンダーにピッタリ沿わせた取り付けを調整することもこのスペック次第で可能になる。もちろんタイヤがフェンダーからはみ出してしまうとNGなので、適度なサイズを選ぶのもポイントになってくる。

ホイール交換の基礎知識を知った上でホイールを選べばおのずとモデルも絞り込まれてくる。好きなデザインのホイールを選んで愛車をかっこ良くドレスアップするには、まずはホイールスペックを知ることが大切。今までは気にしていなかった愛車のホイールスペックをこの機会に調べてみると良いだろう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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