マツダ MX 精神の始まり、復元『MX-81アリア』を展示…オートモビルカウンシル2023

マツダ MX-81アリア(オートモビルカウンシル2023)
マツダ MX-81アリア(オートモビルカウンシル2023)全 21 枚

「日本に自動車文化を育みたい」という想いを持つマツダは、「オートモビルカウンシル2023」に、1981年の第24回東京モーターショーに出展されたコンセプトカー『MX-81アリア』を出展した。

「オートモビルカウンシル2023」は、「日本に自動車文化の創生を図ること」を目的とした往年の名車と最新モデルが同時に展示されるイベントである。

幕張メッセでマツダは、ロータリーエンジンを発電ユニットに採用したPHEV、『MX-30 e-SKYACTIV R-EV』を日本初公開した。この車名の「MX」を最初に名乗ったのが、ウェッジシェイプの小さなラグジュアリークーペ・コンセプト、MX-81アリアだ。慣習にとらわれず新しい価値の創造と提供に挑戦するマツダ車に与えられる、MXというプレフィックスはこの時が最初だ。

MX-81アリアは、当時マルク・デシャンがチーフデザイナーだった、イタリア・トリノのコーチビルダー、ベルトーネがデザインした。マツダ『323』(当時の『ファミリア』の欧州での呼称。現在の『マツダ3』の前身)をベースに、近未来的なグラスカプセル・スタイリングのハッチバックを作り上げた。

マツダ MX-81アリア(オートモビルカウンシル2023)マツダ MX-81アリア(オートモビルカウンシル2023)

ゴールドの塗装、巨大なガラスハウス、ポップアップライトなどが東京モーターショーで目を引いたが、より先鋭的だったのはインテリアだ。ビルトイン式のスクエアステアリング、CRT集中インフォメーション画面のコックピット、サイドスイング式のフロントシートなどに、MXの「常識にとらわれない」精神が見られる。ハイマウント・テールライトやポップアップ・ヘッドランプなどは、80年代以降のマツダ市販車に採用された。

プロトタイプやコンセプトカーの多くは破棄されてしまうが、MX-81アリアは2019年に、広島のマツダ本社の倉庫で保管されていたのが発見された。このワンオフのコンセプトカーはレストアされることになり、マツダ・イタリアに輸送され、そこからトリノのスーパースタイル社に移され、フラビオ・ガリツィオのコーディネートのもと修復された。そして東京での発表から40年、欧州でのMX-30の発売に合わせて再公開された。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る