『グラントゥーリズモ』新型のEV、マセラティが仮想カスタム…過去の名車のモチーフを融合

グリルやヘッドライトは1950~1960年代のマセラティに着想

トリプルモーターは最大出力760ps

1回の充電での航続は最大450km

マセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロス
マセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロス全 10 枚

マセラティ(Maserati)は4月20日、2ドアクーペ『グラントゥーリズモ』新型のEVをベースにした1台限りの仮想コンセプトカー「グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロス」を、イタリアで開催中の「ミラノデザインウィーク2023」で初公開した。

写真:マセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロス

◆グリルやヘッドライトは1950~1960年代のマセラティに着想

同車は、マセラティのカスタマイズプログラム「フォーリセリエ」をバーチャル適用して完成した1台だ。フォーリセリエでは、個性とクリエイティビティを反映させ、世界に1台だけのマセラティをデザインすることができる。

マセラティはストリートカルチャーのイノベーター、藤原ヒロシ氏とのパートナーシップによって、新型グラントゥーリズモのEV「フォルゴーレ」を独自に解釈してデザインした。藤原氏が着想を得た「ウロボロス」は、破壊と再生の永遠の輪廻のなかで、消え去ることなく絶えず形を変える万物の統一を表現するグノーシス主義のシンボルという。

藤原ヒロシ氏が思い描いたのは、マセラティの過去の名車の特徴的なデザインを、新型グラントゥーリズモにシームレスに融合させること。1950年代の『A6GCSベルリネッタ・ピニンファリーナ』のフロントグリルや、1950年代の『3500GT』のサイドベンツ、マセラティ『ティーポ151』に代表される1960年代の丸く覆われたヘッドライトなどを組み合わせている。新たに鋳造されたホイールは、1970年代にマセラティ『ボーラ』に採用されたマグネシウム合金ホイールからインスパイアされたもの。またテールライトの帯部分は、1980~1990年代の『シャマル』のデザインを取り入れている。

マセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロスマセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロス

◆トリプルモーターは最大出力760ps

ブランド初のEVの『グラントゥーリズモ・フォルゴーレ』には、3つのモーターを搭載し、システム全体でおよそ760psのパワーを引き出す。バッテリーの蓄電容量は92.5kWh。バッテリーパックは、車両のフロア下にT型に配置されている。

グラントゥーリズモ・フォルゴーレは、世界最高峰のEVレース「フォーミュラE」で培われたテクノロジーを導入して開発された800ボルト技術をベースにしている。出力300kWの強力な永久磁石モーターを3基搭載し、優れたパフォーマンスを追求している。

バッテリーの放電容量は560kWで、これにより連続的におよそ760psのパワーをタイヤに伝達することが可能になった。最大トルクは137.6kgm。このバッテリーの仕組みと配置により、スポーティさを損なうことなく、車高を1353mmに抑えることができたという。0~100km/h加速2.7秒、最高速325km/hの性能を可能にしている。

マセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロスマセラティ・グラントゥーリズモ・ワンオフ・ウロボロス

◆1回の充電での航続は最大450km

グラントゥーリズモ・フォルゴーレは、1回の充電での航続が最大450km(WLTPサイクル)に到達する見通しだ。急速充電を利用すれば、航続100km分のバッテリー容量を5分で充電できる。

Tボーンと呼ばれるバッテリーパックの形状は、マセラティの「ゼロ・コンプロマイズ(妥協を一切しない)」アプローチの一環。バッテリーモジュールをシート下に配置せず、主にセンタートンネル周辺に移動させることにより、車高を大幅に下げることに成功したという。

技術的な構造面では、アルミニウムやマグネシウムなどの軽量素材と、高性能スチールの両方を使用している。この複数の素材を使用するという手法には、新しい製造プロセスが必要。その結果、クラス最高の重量レベルを実現した、としている。

《森脇稔》

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