フィスカーの電動SUV『オーシャン』にオフロード仕様「フォースE」、欧米で設定へ

最低地上高を引き上げてスキッドプレートを装備

1回の充電での航続は最大707km

ダッシュボード中央に17.1インチ高解像度ディスプレイ

廃棄された漁網からリサイクルされたナイロンを使用

フィスカー・オーシャン の「フォースEパッケージ」
フィスカー・オーシャン の「フォースEパッケージ」全 10 枚

フィスカーは5月9日、電動SUV『オーシャン』(Fisker Ocean)にオフロード仕様「フォースEパッケージ」を、欧米で設定すると発表した。2023年第4四半期(10~12月)、納車を開始する予定だ。

◆最低地上高を引き上げてスキッドプレートを装備

フィスカー・オーシャン の「フォースEパッケージ」フィスカー・オーシャン の「フォースEパッケージ」

フォースEパッケージでは、最低地上高を引き上げ、20インチの強化ホイールに33インチのオールテレーンタイヤ、専用ダンパーを装備した。フルレングスのチタン製アンダーボディプレートが床下のバッテリーを保護。フロントとリアには、スキッドプレートも装備しており、オフロードで優れた性能を発揮するという。

オプションのインテリアパッケージには、ラバー製フロアカバー、グラブハンドル、タイダウンなどがセットされており、使い勝手を追求した。さらに、軽量なルーフバスケットもオプションで選択できる。

フォースEパッケージは、全輪駆動の「エクストリーム」と「ウルトラ」に後付けすることも可能。フォースEパッケージは、1980~1990年代にかけてラリーに参戦していたデビッド・キング上級副社長の指揮のもと、英国のフィスカーのマジックワークス部門で開発が進められている。

◆1回の充電での航続は最大707km

オーシャンはフィスカー初の電動SUVだ。オーシャンには、マグナが新開発した「FM29」と呼ばれるプラットフォームを採用する。この新世代のプラットフォームからは、さらに2車種の新型フィスカーモデルが、登場する予定だ。

オーシャンには、シングルモーターの「スポーツ」や、ツインモーターのウルトラ、エクストリーム、発売記念限定モデルの「ワン」などのグレードが設定される。シングルモーターのスポーツの場合、最大出力は275hpを発生する。0~96km/h加速は6.9秒だ。ツインモーターでAWDのウルトラは、最大出力が540hpで0~96km/h加速は3.9秒だ。同じくツインモーターでAWDのエクストリームは、最大出力が550hpとなり、0~96km/h加速を3.6秒で駆け抜ける。

このうち、最上位グレードのエクストリームの航続は欧州仕様の場合、最大で707km(WLTPサイクル)になる。

◆ダッシュボード中央に17.1インチ高解像度ディスプレイ

新開発のセンタースクリーンとUI(ユーザーインターフェイス)を採用する。ダッシュボードの中央には、17.1インチの高解像度「Revolve4」ディスプレイを配置した。通常走行時には「ポートレートコントロールモード」表示となり、停止時には「ランドスケープハリウッドモード」表示に変更できる。

このランドスケープハリウッドモードは、プレミアムオーディオのオプションと組み合わせて、前席と後席の乗員に没入型の視聴体験を提供するという。オーシャンは、無線アップデートによって、その機能を向上させることができる。

スポーツには、「アースドライブモード」と「ファンドライブモード」がある。ウルトラとエクストリームには、「ハイパーモード」が追加される。エクストリームとワンには、「オフロードモード」が用意される。パフォーマンスと安全性を強化するために、スマートトラクショントルクベクタリングシステムが搭載されている

◆廃棄された漁網からリサイクルされたナイロンを使用

インテリアには、カーペットにリサイクル素材を活用した。このカーペットには、廃棄された漁網から作られた再生ナイロンを使用している。また、インテリアの素材には、100%ポリカーボネートポリウレタンと100%強化レーヨンバッキングを採用した。さまざまなVOC(ホルムアルデヒドなど)の厳しい化学物質排出規制に適合している。

また、エコスエードも使用された。Tシャツなどのポリエステル繊維、ペットボトル、プラスチックなどをリサイクルした素材も用いられている。ポリエステルのリサイクルでは、従来のガソリンベースのポリエステル製造プロセスと比較して、エネルギー消費と大気へのCO2排出を80%削減することができるという。エコサステナビリティとして、汚染物質の排出とエネルギー消費のレベルは、オーシャンの生産サイクル全体を通じて保証されている。

オーシャンでは、ゴム廃棄物も再利用する。フィスカーは、タイヤの製造中に発生した廃棄ゴムを、埋め立てせずに利用する。リサイクルすることでエネルギーの量を大幅に節約でき、最終的に温室効果ガスの排出を削減できる、としている。

《森脇稔》

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