ナビ比較、「車載専用機」と「アプリ」で渋滞情報の精度が高いのは?【カーライフ 社会・経済学】

ナビ比較、「車載専用機」と「アプリ」で渋滞情報の精度が高いのは?【カーライフ 社会・経済学】
ナビ比較、「車載専用機」と「アプリ」で渋滞情報の精度が高いのは?【カーライフ 社会・経済学】全 1 枚

クルマ生活に関連する「社会・経済トピックス」を横断的に紹介している当コーナー。前回からは、「カーナビ」は「車載専用機」と「アプリ」とではどちらが良いのか、について考えている。今回は、「渋滞情報の精度」をテーマに据えてお贈りする。

ところで「カーナビ」は「車載専用機」でも「アプリ」でも地図上に「渋滞情報」が表示されるが、その情報はどこから得ているのだろうか。

まず、ほとんどの「車載専用機」はそれを「VICS」から得ている。各ナビメーカーから送信されているものと誤解しているドライバーも少なからずいるかもしれないが、そうではない。

ちなみに「VICS」とは、「Vehicle Information and Communication System」の略称で、意味は「道路交通情報通信システム」だ。「一般財団法人道路交通情報通信システムセンター(略称・VICSセンター)」というものがあり、そこが情報を発信し、カーナビは主にそれを「FM多重放送」にて受信して、情報を表示したりルート探索の際に活用したり到着時間の予想に使ったりする。

で、「VICSセンター」から発信される渋滞情報のソースは何かというと、「都道府県警察」と「道路管理者(国土交通省、地方自治体、道路会社)」だ。それらからの情報が一旦「日本道路交通情報センター」にてまとめられたのちに「VICSセンター」に送られ、そこで情報処理および編集が行われ発信される。

なお現在は、情報ソースが増えている。自動車メーカーやナビメーカーが得ている「プローブ情報」も「VICSセンター」へと送られるようになったのだ。例えばパイオニアでは「スマートループ」という仕組みにて同社のナビユーザーの走行データを集めているが、今ではそれも「VICSセンター」に提供されている。かくしてほぼすべての「車載専用機」が、等しく詳細な渋滞情報を受け取れるようになっている。

さて、一方「アプリ」ではどうなのかというと…。実は「アプリ」の中にも「VICS」の情報を得ているものがいくつかある。例えば『Yahoo!カーナビ』や「ナビタイムジャパン」の提供している各「アプリ」でも、「VICS」からの情報を「車載専用機」と同じように得られるようになっている。

しかもこれらは、それぞれのユーザーのプローブ情報も活用している。なお「アプリ」の中には、ユーザーのプローブ情報のみにて渋滞情報を表示しているものもあるが、「VICS」の情報とユーザーのプローブ情報の両方を活用できている「アプリ」なら、「車載専用機」よりも渋滞情報が豊富、ということになる。

今回は以上だ。次回は、「自車位置精度」についての考察をお贈りする予定だ。お楽しみに。

《太田祥三》

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