ポルシェ 718スパイダー に軽量仕様、500馬力の「RS」…グッドウッド2023出展へ

0~100km/h加速3.4秒で最高速は308km/h

718ボクスターより16.5kg軽い手動式ソフトトップ

ダックテールのようなリアスポイラーを装備

「PASM」標準装備で車高は30mmローダウン

軽量なCFRP製フルバケットシート

ポルシェ 718 スパイダー RS
ポルシェ 718 スパイダー RS全 10 枚

ポルシェは7月、英国で開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に、オープン2シータースポーツカー『718スパイダー』の軽量高性能モデル『718スパイダーRS』を出展する。5月10日、ポルシェが発表した。

写真:ポルシェ 718 スパイダー RS

ポルシェは2023年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、4回目の「セントラルフィーチャー」を飾る初めての自動車メーカーになる予定だ。ポルシェ最初のスポーツカー、『356』誕生75周年という節目を迎えたポルシェを記念するモデルのひとつが、718スパイダーRSになる。

◆0~100km/h加速3.4秒で最高速は308km/h

同車は、ポルシェ史上、最強最速のミッドシップロードスターだ。ポルシェ『911 GT3』に搭載された自然吸気の6気筒ボクサーエンジンが、初めてオープントップのミッドシップスポーツカーに搭載された。高回転型設計の軽量パワーユニットは、レーシングカーの「911 GT3カップ」にも搭載されている。

718スパイダーRSのパワートレインは、クーペの『718ケイマンGT4 RS』と共通だ。4.0リットル水平対向6気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力500hp/9000rpmを発生する。最大トルクは45.9kgmを引き出す。ベース車両の718スパイダーと比較すると、最大出力は80hp強化された。

718スパイダーRSには、デュアルクラッチの7速PDKを組み合わせる。ショートレシオの7速PDKトランスミッションによって、0~100km/h加速は3.4秒で駆け抜ける。0~200km/h加速は10.9秒。ベース車両の718スパイダーと比較すると、0~100km/h加速は0.5秒短縮。最高速は300km/hから308km/hに引き上げられている。

◆718ボクスターより16.5kg軽い手動式ソフトトップ

718スパイダーRSには、手動操作で開閉する軽量ソフトトップが装備されている。コンパクト設計のソフトトップには、「サンセイル」とウェザーディフレクターの2つのパーツで構成されている。どちらも取り外し可能で、車内に収納することができる。

サンセイルは単独で「ビミニトップ」として使用することもでき、乗員を強い日差しから保護する。ウェザーディフレクターと合わせて、サイドウィンドウを上げれば、雨の侵入を防ぐことができる幌になる。ルーフ全体の重量は、18.3kg。これは718スパイダーより7.6kg、『718ボクスター』より16.5kg軽い。

718 スパイダーRSの軽量マニュアルソフトトップルーフは、エンジンサウンドをより魅力的に演出する、と自負する。標準装備の軽量ステンレス製スポーツエキゾーストシステムと、ヘッドレストのプロセスエアインレットが、その効果をさらに高めている。

◆ダックテールのようなリアスポイラーを装備

718スパイダーRSの車両重量は1410kg。PDK搭載の718スパイダーよりも40kg軽く、クーペの718ケイマンGT4 RSよりも5kg軽い。

718スパイダーRSのフロントボンネットはCFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)製だ。バンパー上部に広いエアアウトレットを持つ。2つのNACAダクトは、空力性能に影響を与えることなく、ブレーキ冷却性能を引き上げる効果を発揮するという。

バンパーの外側にはサイドブレードを設け、ダウンフォースを増加させている。フロントリップスポイラーは、718ケイマンGT4 RSより少し短い。これは、大型リアウィングが付かない718スパイダーRSの空力バランスを取るための変更という。718スパイダーRSでは、ウイングの代わりに、ダックテールのようなリアスポイラーが装備される。

◆「PASM」標準装備で車高は30mmローダウン

718スパイダーRSのシャシーは、ワインディングロードでドライビングプレジャーを得られるよう設計されている。スポーツチューニングを施した「ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント(PASM)」を標準装備し、車高は30mmローダウンした。

また、機械式LSDを備えた「ポルシェ・トルク・ベクタリング(PTV)」、ボールジョイント式サスペンションベアリング、20インチ鍛造アルミホイールも装備している。

車高、キャンバー、スタビライザーは、個別に調整することが可能。718ケイマンGT4 RSと比較すると、スプリングとダンパーのレートが引き下げられており、よりリラックスした乗り心地を実現しているという。

◆軽量なCFRP製フルバケットシート

室内では、グリップの効いたRSスポーツステアリングホイールが「Race-Tex」で仕上げられ、12時の位置にはイエローのマークが付く。標準装備のフルバケットシートは、カーボンの編み目模様の軽量CFRP製で、優れたサイドサポートを発揮するという。

シートカバーはブラックレザー製で、パーフォレーション加工を施したRace-Texシートセンターは、ブラックを背景としたコントラストカラーとして、アークティックグレーまたはカーマインレッドで仕上げられる。ヘッドレストには、コントラストカラーで「Spyder RS」ロゴが刺繍された。ダッシュボードとトリムはレザー仕上げとしている。

《森脇稔》

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