ゲームやメタバースなど仮想空間の映像や音声を、リアルに再現する要素技術で数々のソリューションを生み出しているCRI・ミドルウェア。人とくるまのテクノロジー展2023では生成型AIを軸にしたソリューションのデモを披露した。
クリアで立体的なオーディオソリューション

まずは「CRI D-Amp Driver」と「CRI TeleXus(テレクサス)」を用いた4chフルデジタルアンプによる、立体音響の音声デモ・サンプルを試してみた。メタバース空間を対象に、新しいコンセプトによる新しいコミュニケーションを目指して開発された技術で、立体的でミニマムな音場を作れる車内空間は、理想的な応用例だという。
4つのスピーカーに囲まれた椅子に座ると、目の前にレインボーブリッジを都内へ向かう映像が流れる。シナリオは、これから観光地に向かうためにAIにドライブのための状況を尋ねたという設定で、まず交通情報が男性の声で左フロントのスピーカーから、続いては女性の声で行先の観光地までの距離や営業時間、そして今日の混雑具合がアナウンスされ、最後にプローブ情報による修正情報まで流れてくる。レインボーブリッジを渡り終えるまでの短い間に、AIが調べて生成した情報が4人の話者による4種類の音声で流れてくるわけだが、そこは潜在的顧客のサービスが担うプロセス。むしろ、性質や種類の異なる音声情報が単一方向でなく、4方向から至極クリアに聞こえてくることで、短い時間の間にすんなりと頭に入って来るのだ。
ノイズ歪みの元となりやすいアナログ変換を挟まず、ソースとCPUの間にHブリッジ回路を設け、差動駆動によりノイズ成分が相殺されるのがその仕組み。