3万5000点!! 東京おもちゃショー2023開催、一般公開は4年ぶり[フォトレポート]

タカラトミー、トランスフォーマー、ルナクルーザープライム(東京おもちゃショー2023)
タカラトミー、トランスフォーマー、ルナクルーザープライム(東京おもちゃショー2023)全 50 枚

国内最大規模のおもちゃ見本市「東京おもちゃショー2023」が6月10・11日にパブリックデー(一般公開日)を迎える。会場は東京ビッグサイト、主催は日本玩具協会。149社(国内:110社海外:39社、4月3日現在集計)の企業による、約3万5000点のおもちゃが展示されている。

パブリックデー開催の開催は4年ぶりだ。多数の人気キャラクターが会場内に登場するほか、小学生以下が誰でも参加できる無料の電子スタンプラリー(参加券が無くなり次第終了)なども楽しめる。主催者は、8・9日のバイヤーズデーと合わせて4日間で約9万人の来場を見込む。

おもちゃショーの開催は今回が60回目となる。テーマとして引き続き“おもちゃで世界を笑顔に。”を掲げ、おもちゃを通じて世界の子どもたちに笑顔を届ける。

◆注目すべきトレンドとキーワード

日本玩具協会は東京おもちゃショー2023で注目すべきトレンドとキーワードを発表している。まずショーの花形ともいえる「2023おもちゃのフロントランナー」は、新感覚のデジタルペット、オンライン接続で世界のユーザーとノンバーバルなコミュニケーションを楽しむ玩具、実際に月で使われる超小型の変形型月面ロボットの1/1スケールモデルアイテムなど。

注目すべきは、やはり「おもちゃならではのアイデアやこだわり」だ。必殺技を繰り出すハンドパペット、ママの胎内音に近い周波数を持つ車のエンジン音を搭載したぬいぐるみ、たった2つのパーツで様々な形が作れる、独自の木材加工技術を生かした木製ブロックなど。

そして「クリスマスプレゼントの大本命」。最大50台ものミニカーがスライダーから一斉発車する迫力の新製品や、10体合体のスーパー戦隊シリーズ製品が出品される。「環境配慮、多様性を表現したおもちゃ」は今の世の中、当然のトレンドだ。

童友社(東京おもちゃショー2023)童友社(東京おもちゃショー2023)

◆過去最高を更新した市場規模

2022年度の日本国内における玩具市場規模は、上代価格(希望小売価格)ベースで9525億円で、前年度比106.7%となった。玩具市場規模は、現在の形で調査を始めた2001年度以来、2021年度に過去最高を記録したが、2022年度はその記録をさらに更新した。

主要10分野(ゲーム、カードゲーム・トレーディングカード、ジグソーパズル、ハイテク系トレンドトイ、キャラクター、のりもの玩具、ドール・ままごと、ぬいぐるみ、知育・教育、季節商品)でも、2022年度は6348億円で前年度比109.4%となり、こちらも過去最高を更新した。

2022年度に伸び率の大きかった商品分野は、(1)カードゲーム・トレーディングカード132.2%、(2)ハイテク系トレンドトイ116.3%、(3)ぬいぐるみ113.1%、(4)ホビー108.8%、(5)のりもの玩具104.8%など。また中分類において売上金額で伸びが大きかったのは、(1)プラモデル、(2)乗用、(3)フィギュア、(4)ミニカー、(5)ブロック、(6)鉄道模型など。

ハピネット、1/12 R/C スプラッシュローバー(ランドクルーザーGR、東京おもちゃショー2023)ハピネット、1/12 R/C スプラッシュローバー(ランドクルーザーGR、東京おもちゃショー2023)

◆好調の要因はカードとホビー

売り上げが過去最高を更新した最大の要因は、日本玩具協会によると、ここ数年にわたって市場拡大が著しいカードゲーム・トレーディングカードが、前年よりさらに572億円伸ばして2349億円市場になったことと、ガンプラが牽引するプラモデル、並びにフィギュア、鉄道模型の好調によりホビー市場がさらに伸びたことによるものだ。

なお、日本玩具協会では、この調査とは切り離してカプセル玩具の市場規模も別途調査しており、2022年度のカプセル玩具市場は前年度比35.6%増の610億円で、これを合わせると日本国内の玩具市場規模は初めて1兆円を超えた。

日本玩具協会は、ロングセラーブランドの2世代化、3世代化が進んでいることもあって、玩具の大人市場はますます広がっていると分析、少子化のなかでも玩具市場はさらなる拡大が可能であると考えている。

タカラトミー、トミカジョブレイバー(東京おもちゃショー2023)タカラトミー、トミカジョブレイバー(東京おもちゃショー2023)

◆2022年度の商品動向

2022年度の玩具市場規模が、調査開始以来、過去最高を更新した最大の要因は、前年度比132.2%、金額にして572億円伸ばしたカードゲーム・トレーディングカードの躍進だ。のりもの玩具は新シリーズの「トミカヒーローズジョブレイバー」が加わったトミカが好調だった。

ホビーは新作アニメ「機動戦士ガンダム水星の魔女」が加わったガンプラが牽引するプラモデル、並びにKATOが好調だった鉄道模型、さらに中国メーカーのブランドが人気を集めたフィギュアなどが売り上げを伸ばした。乗用が前年より伸びたのは、コロナ禍で落ち込んでいたベビーカーの需要が回復したことなどによるもの。コレクショントイでは大人の客層の拡大も顕著なシルバニアファミリーが市場を牽引している。

以上のように、おもちゃ業界は非常に好調に推移しており、その波に乗ってこれから夏休み商戦、そして最も重要なクリスマス商戦へと向かう。東京おもちゃショー2023では注目商品も数多く発表され、日本玩具協会では、2023年度も大きな成果が得られるものと期待する。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る