BMWのEVセダン『i7』に新グレード、航続延ばす新モードも全車に…7月から欧州で

1回の充電での航続は最大で611km

最高速と一部の快適機能を制限し航続を最大25%延ばす

最新世代の「iDrive」オペレーティングシステム

31.3インチの後席用「BMWシアター・スクリーン」

BMW  i7
BMW i7全 10 枚

BMWは7月、大型EVセダン『i7』に、欧州で「eDrive50」グレードを追加する。同時にi7の全モデルに、航続を延ばす「MAX RANGEモード」が搭載される。5月24日、BMWが発表した。

◆1回の充電での航続は最大で611km

BMW  i7BMW i7

eDrive50には、リアアクスルに最大出力455hp、最大トルク66.3kgmを発生する電気モーターを搭載し、後輪を駆動する。BMW伝統の後輪駆動モデルになるという。

動力性能は0~100km/h加速が5.5秒だ。最高速は205km/h(リミッター作動)となる。

ボディ床下に搭載されているリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量が105.7kWhと大容量とした。1回の充電での航続は、最大で611kmに到達する。

◆最高速と一部の快適機能を制限し航続を最大25%延ばす

i7の全モデルに、航続を延ばすMAX RANGEモードが搭載される。MAX RANGEモードを有効にすることで、移動中に航続を延長することができる。このモードでは、駆動力と最高速が制限される。さらに、一部の快適機能も制限されるため、航続を約15~25%伸ばすことができるという。

MAX RANGEモードは、充電ステーションが利用できないなどの理由で、移動中に充電できない場合のために開発された。「マイモード」に切り替えてMAX RANGEモードを有効にすると、バッテリーの充電ポイントまでの航続を、延長することができる。

この時、最高速は90km/hに制限される。また、MAX RANGEモードでは、シートヒーター、シートベンチレーション、ステアリングヒーターの作動が停止する。コントロールディスプレイには、航続の延長分を距離で示すポップアップウィンドウが表示される。

このMAXレンジモードは、コントロールディスプレイのタッチスクリーン機能、コントローラー、またはBMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントの音声コマンドを使用して、有効にすることができる。

◆最新世代の「iDrive」オペレーティングシステム

i7には、BMWのEVに共通する「iブルー」のアクセントが配されており、セグメントをリードする持続可能性を強調している。キドニーグリルには、BMW iのロゴが付く。エアインテークの水平バー、サイドスカートとリアバンパーのトリム、フロントとリアのBMWロゴの周囲は、BMWのiブルーで仕上げている。

EVの『iX』、『i4』と比較して、充電ソフトウェアが改善されており、高電圧バッテリーの温度がより正確に制御され、充電プロファイルを保存できる。これに加えてi7では、「BMWマップス」搭載のナビゲーションシステムが、充電に最適化されたルートをより迅速かつ詳細に表示するようになった。

新しいマイモードと最新世代の「iDrive」オペレーティングシステムによって、革新的なユーザーエクスペリエンスを実現することに重点を置く。マイモードを使用すると、ドライバーは車両の走行特性やインテリアの雰囲気をカスタマイズできる。

◆31.3インチの後席用「BMWシアター・スクリーン」

BMW  i7BMW i7

14.9インチの「BMWカーブド・ディスプレイ」に加えて、インストルメントパネル、ドア部分の新設計ライトとストリップが、現代的なルック&フィールと品質を表現する。 BMWインタラクションバーはアンビエントライトの一部であり、一体デザインのコントロールボタンも備えている。さらに、新開発のスカイラウンジパノラマガラスルーフには、個別に調整可能なLEDライトスレッドが付く。

i7の後席には、快適な移動空間だけでなく、映画のような体験を可能にする新しいエンターテインメントシステムを採用する。天井から展開する「BMWシアター・スクリーン」は、31.3インチのディスプレイ、32対9のパノラマ表示フォーマット、8Kのストリーミング解像度を備えたワイドスクリーンだ。後席をプライベートシネマラウンジに変え、乗員はさまざまなストリーミングオファーから個人的なエンターテインメントプログラムを選択し、楽しむことができるという。

後席には、「エグゼクティブ・ラウンジ・シート」を採用する。後席の乗員は、足を伸ばしてくつろぐことができる。後席のドアパネルには、5.5インチのタッチスクリーンを組み込む。インフォテインメントシステムやBMWシアター・スクリーン、オートエアコン、シート設定などを、くつろいだ状態のまま、操作することができる。

《森脇稔》

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