ロータス エミーラ に「GT4」、トヨタ製V6をスーパーチャージャーで455馬力に強化…今夏納車開始へ

車両重量は1360kgに軽量化

ロータス・アドバンスト・パフォーマンスが開発を担当した最初のモデル

エヴォーラGT4の後継モデルに

ロータス・エミーラ GT4
ロータス・エミーラ GT4全 10 枚

ロータスカーズは6月13日、新型スポーツカー『エミーラ』のレーシングカー「エミーラGT4」(Lotus Emira GT4)の生産を開始した、と発表した。当初の予定よりも性能を引き上げて今夏、納車を開始する予定だ。

◆車両重量は1360kgに軽量化

ロータス・エミーラ GT4ロータス・エミーラ GT4

エミーラGT4は、当初の予定よりもエンジンをパワーアップし、最適化されたエアロパッケージを採用する。トヨタのモータースポーツで実証済みの「2GR-FE」型3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンをスーパーチャージャーで過給。最大出力は当初予定の405psから455psに、50ps引き上げられた。最大トルクは51kgmを引き出す。

また、エアロダイナミクスを最適化し、タイトでツイスティなサーキットと高速サーキットの両方に対応した。ブレーキシステム、スプリング、ダンピング、冷却システムも強化されている。さらに、新開発の6速パドルシフト付きのシーケンシャルレーシングギアボックスとコントロールシステムも搭載されている。

市販車のエミーラの外装デザインをベースに、空力性能などの最適化が図られた。ロータスのロードカーのほとんどすべてに、レーシングカーが開発されてきた。エミーラも例外ではない。エミーラGT4は、最新の安全基準を満たしながら、軽量のモータースポーツ向け部品を使用してハンドビルドされ、公認のパフォーマンスマシンに仕上げられた。車両重量は1360kgと、市販車に対して軽量化されている。

◆ロータス・アドバンスト・パフォーマンスが開発を担当した最初のモデル

ロータスカーズは2022年の初めに、特注車両などを手がける「ロータス・アドバンスト・パフォーマンス」を立ち上げた。エミーラGT4は、ロータス・アドバンスト・パフォーマンスが開発を担当した最初のモデルだ。

ロータス・アドバンスト・パフォーマンスでは、顧客の要望に応じて、1台限りのモデルを製作することができる。また、市販車をベースに特別仕立てとした限定車も開発する。さらに、オーダーメイドとして、特別なボディカラーや内装トリム、素材でパーソナライズすることも可能だ。

ロータス・アドバンスト・パフォーマンスの立ち上げは、ロータスが英国のスポーツカーメーカーからグローバルなパフォーマンスカーブランドへと変革するうえで、もう1つの重要なステップになるという。なお、エミーラGT4は、初年度生産分が完売した。ロータスカーズは、顧客からのオーダーに対応し、世界の需要に合わせて、エミーラGT4の生産を増やすことを目指している。

◆エヴォーラGT4の後継モデルに

エミーラのレーシングカーのエミーラGT4は、公道とサーキットでの70年以上のロータスの革新の歴史の集大成、と位置付ける。ロータスのパフォーマンスGTレースにおけるエキサイティングな新時代の始まりを示しているという。

エミーラGT4は、プロジェクトパートナーのRMLグループと共同開発された。市販車をベースにレースに対応させることは、ロータスのビジネスとブランドのあらゆる分野で行われている変革のもう1つのマイルストーンになるという。

最近のロータスのレーシングカーとしては、エヴォーラがベースの『エヴォーラGT4』がある。同車は、英国GT、ドバイ24時間、バルセロナ24時間、ヨーロッパGT、セパン12時間、ピレリワールドチャレンジなどのレースやチャンピオンシップにおいて、成功を収めてきた。エミーラGT4は、このエヴォーラGT4の後継モデル、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 路面に「矢印」照らすウインカー国内初搭載、トヨタ『カローラクロス』が改良
  2. 「このサイズ感は良い」上陸間近のアルファロメオ『ジュニア』、日本に最適とSNS注目
  3. 「一目惚れしたかも」ジープ『コンパス』新型にSNS興奮、初のEVに「航続650kmって優秀では」
  4. オートサロンで注目の1台、スバル『S210』ついに抽選申込を開始 限定500台のみ
  5. 昔ほど“馬力アップ”しない? それでも交換する価値がある理由~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  2. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
  3. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
  4. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  5. 地域再エネ活用の収益を還元、ホンダ N-VAN e:を茨城県神栖市へ無償提供
ランキングをもっと見る