フェラーリ『KC23』、レーシングカーベースのサーキット専用車は1台限り…グッドウッド2023

フェラーリ KC23
フェラーリ KC23全 10 枚

フェラーリは7月11日、1台限定の最新作として、2ドアクーペ『KC23』(Ferrari KC23)を発表した。実車は7月13日、英国で開幕の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023」で初公開となる。

写真:フェラーリ KC23

◆レーシングカーの『488 GT3 EVO 2020』がベース

フェラーリ KC23フェラーリ KC23

KC23は、フェラーリのコレクターの依頼で作られたサーキット専用車だ。フェラーリのレーシングカーとして、最も成功を収めた『488 GT3 EVO 2020』のアーキテクチャをベースにしている。

フラヴィオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリング・センターがデザインを手がけた。488 GT3 EVO 2020のプラットフォームをベースに、そのレイアウト、シャシー、エンジンを受け継いでいる。

『488GT3』は、フェラーリ『488GTB』をベースにしたレーシングカーだ。2016年からレースで活躍しており、世界の耐久レースを制してきた。勝利数は530、制覇した選手権は119と、フェラーリ史上最も成功を収めたレーシングカーになる。

◆エンジン始動に連動して自動的に開くエアインテーク

フェラーリ KC23フェラーリ KC23

KC23は、未来のクローズドホイールレーシングカーのビジョンを形にしたものだ。2種類の仕様を持つ点が特徴で、静止状態では流麗なフォルムとした。両サイドのエアインテークは、V型8気筒ガソリンツインターボエンジンが始動すると、モーター駆動によって自動で開く。リアウィングは取り外し可能とした。

また、エンジンを始動すると、フロントタイヤ後方のパネルからフェンスが現れ、これがフロントダウンフォースを押し上げて、車両全体の空力バランスを取る。また、リアのパネルからインテークが現れ、ここからインタークーラーと補機類、エンジンに適切な量の空気を供給する。

ボディカラーは、ゴールドマーキュリーで塗装された。これは特別に開発された4層のアルミニウムペイントだ。塗料に液体金属を含むため、日光を受けると明るく輝き、当たる光の種類や角度によって色が変化して見える。

◆新デザインのヘッドライトとテールライト

フェラーリ KC23フェラーリ KC23

バタフライドアは、1か所のフロントヒンジで上方へ開く。この構造は『ラ・フェラーリ』と共通で、そのために車両のグリーンハウスや構造部に手を加える必要はなかった。クラムシェル式ボンネットは、シンプルな仕組みで開閉し、2本のピンを取り外すだけで、フロントの検査やメンテナンス作業を行うことができる。ヘッドライトとテールライトも新デザイン。最も変更されたのがテールライトだ。メタクリル樹脂製のライトブレードは、フェラーリ『ヴィジョン・グランツーリスモ』をインスピレーションとし、エンジン始動と同時に輝きを放つ。

2種類のホイールを専用設計した。18インチのホイールはサーキット走行向け。フロント21インチ、リア22インチのホイールは、静止状態での展示向けだ。

インテリアは、助手席側のドアパネルとダッシュボードの仕上げを除いて、無駄を削ぎ落としたデザインとした。専用シートはアルカンターラでトリミングされ、そこにロゴが電気融着されている。後方視界はビデオカメラシステムで確保した。これにより、フェンダーのミラーを廃止している。

《森脇稔》

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