これで22万円は「買い」か!? ホンダ「スマチャリ」搭載eバイクは、高いハードルを乗り越えやすくしてくれそう

ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』
ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』全 33 枚

いわゆるママチャリ的な電動アシスト自転車を含めて、「eバイクってイイよね」というのは、すでに認知されているところ。しかし手軽に購入できる、乗れるかといえば、それはまた別の話。

ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』

その「購入する・乗る」という高いハードルを乗り越えやすくしてくれそうなのが、ワイズロードから発売される『RAIL ACTIVE-e(レイルアクティブイー)』というeバイクだ。価格は22万円(税込)。

◆クロスバイクに電動ユニットを"後付け"

これは通常発売されているクロスバイクに本田技研工業(ホンダ)が開発した「スマチャリ(SmaChari)」システムと電動ユニットを“後付け”したeバイク。単純に電動ユニットを搭載すれば、そのアシストパワーを使って走ることはできるが、日本では電動アシストに関する法規に沿った“設定”にすることが求められる。その設定の部分を担っているのがホンダが開発した「スマチャリ」である。主に電動ユニットの制御とスマホアプリがそれにあたり、「型式認定」の審査に合格した「法規適合車両」となっている。

ユーザーが操作するのは、アプリのスマチャリ。マップ表示やアシストパワーの設定が可能。ユーザーが操作するのは、アプリのスマチャリ。マップ表示やアシストパワーの設定が可能。

スマチャリのアプリはメーター画面、地図画面、アシスト設定画面などから構成されていて、特に地図画面では危険箇所が表示されるなど、安全性にも十分に配慮されたものになっている。こうした機能はアップデートを重ねてさらに充実していくという。

このホンダが担当したスマチャリでもっとも驚かされたのが、ライダーや走行シーンにあわせて出力をすべて自動で調整されるAIモードだ。ホンダの開発担当がブルべを楽しむサイクリストということもあり、自転車らしさを損なわない自然なアシスト力が魅力になっている。

さて、“後付け”ということは、クロスバイク自体は一般的に市販されている自転車。穴あけなどの加工をすることなく、いわゆるボルトオンで電動ユニットが搭載されているという(フレームに加工を施すと強度が低下するという事情もある)。現状は自転車にユニットが搭載された完成車として販売されているが、将来的には自分が所有している自転車に、後付けすることも視野に入れているという。

チェーンリングをそっくり取り替える形で、BB(ボトムブラケット)下に電動ユニットを搭載。チェーンリングをそっくり取り替える形で、BB(ボトムブラケット)下に電動ユニットを搭載。

ベースとなっている自転車は、本格クロスバイクコーダブルームの『RAIL ACTIVE』。軽量なアルミフレームと、ロングホイールベース設計で街乗りからロングツーリングまで走り切る実力をもつ自転車に電動ユニットを搭載することで、パワーと快適さをプラスしている。

◆高級eバイクのような上質なアシスト

さてここからは、RAIL ACTIVE-eを平たん、上り、下りで試乗した際のレビューを紹介していく。はじめは試しにアシストレベルを最大にして上りと下りを走行した。

一般的なeバイクは、漕ぎ出しの際に「ドン!」と進む味付けがなされていることが多いが、このバイクはあまりアシスト力を感じさせない自然な走り出し。そのままゆるい坂道に入っていくが、ペダルにあまり力を加えなくてもスーッと上っていく。確実にアシストされているのだが、あまりそれを感じさせない自転車らしい乗り味だった。

ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』

坂を上り切ったところで下りに入ったが、そこからは“クロスバイクそのもの”の実力が発揮される。ロングホイールベースの安定感とフロントフォークのダイレクトな接地感があり、怖さもなくスムーズに下ることができた。

続いて自動でアシストパワーが変更される「AIモード」に設定して同じ上りを走ってみた。スタートは同様にアシスト力を感じさせない自然な走り出し。ハンドル上に設置してあるスマホを見ると、最大レベルまでアシストがされているのが分かる。しかしある程度スピードに乗ったり、斜度が緩くなるとアシストレベルがすぐに下がり、また上りに差し掛かるととアシストレベルがすぐに上がる。

スマチャリアプリの画面スマチャリアプリの画面

平地でも走ってみたが、同様にアシストレベルの素早いリアクションが感じられた。一番パワーが必要な漕ぎ出しの時には、強くアシストされ、スピードに乗ってくるとアシストが弱まる。そのリアクションが速いので、アシストされているのを感じさせない自転車らしい乗り味を感じた。

このあたりの味付け具合は、サイクリストでもあるホンダのスマチャリ開発者が3000km以上走ってテストしたこだわりの部分なのだろう。しっかりと“自転車に乗っているという体感”があった。正直なところ、後付けの電動ユニットのeバイクでこんな自然なフィーリングを味わえたのは驚き。金額以上の仕上がりと言えるだろう。

◆「走ってみたい」魅力に溢れている

ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』ホンダ「スマチャリ」システムを搭載したeバイク『RAIL ACTIVE-e』

このスマチャリが搭載されたRAIL ACTIVE-eはすでにオーダーを受け付けており、2023年の10月下旬に発売予定となっている。

22万円という価格は「乗り出しやすい」魅力に溢れているが、この乗り味は「走ってみたい」魅力に溢れている。本来は「通勤・通学」向けの自転車ということではあるが、それだけに使うには惜しい、上質な乗り味のバイクに仕上がっていると感じた。

《今 雄飛》

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