[カーオーディオ ニューカマー]ホンダ ステップワゴン by 東京車楽 前編…取り付けが困難な車

[カーオーディオ ニューカマー]ホンダ ステップワゴン by 東京車楽 前編…取り付けが困難な車
[カーオーディオ ニューカマー]ホンダ ステップワゴン by 東京車楽 前編…取り付けが困難な車全 9 枚

ホンダ『ステップワゴン』への2DINユニットの取り付けが困難なことは、事前の調査で知っていたオーナーの橋川さん。そんなハードルをプロの技で克服してしまったのが埼玉県の東京車楽。純正ユニットのスペースを利用した加工で11型のディスプレイオーディを設置した。

◆愛車に対するオーディオシステムを熟考
ユニット選びも存分に楽しんで計画を進める

今回のニューカマーはちょっぴり毛色の違うオーナーの登場となった。橋川さんはプロショップでオーディオのインストールをはじめてすでに20年のベテラン。しかし、これまではショップでの下取り品をすすめられて取り付けたり、仲間のお下がりをインストールするなど、比較的受け身のインストールが多かったという。しかし今回ステップワゴンを新車で購入するにあたって、はじめてイチからオーディオをプランしてシステムを組み立てていくことにした。

「オーディオのシステムをプランするのがこんなに楽しいとは思ってもみませんでした。近年話題になっているクルマの納期が長期になることが影響して発注から納車まで約9ヶ月間あったので、じっくりユニットやシステムについて考えられたのは楽しい経験でした」

スピーカーやサブウーファーなどのセレクト、さらには取り付け方法の吟味など、インストールを担当した東京車楽で幾度となく打ち合わせをしたり、自らがWebを使って調査することを楽しんだ。

「中でももっともこだわったのはヘッドユニットでした。今回は大画面のディスプレイオーディオを取り付けることに決めてモデルを選びました。細かな部分はショップでもアドバイスをもらって目的のモデルを絞り込んでいき、最終的には11型大画面のアルパインのビッグDA・XF11NX2-LLを選びました。セレクトの理由は画面の大きさに加えて音の良さや充実の調整機能なども考慮しました」

◆ステップワゴンへの社外ユニットの設置は
想像以上の困難がいくつも立ちはだかった

しかし、アルパインのビッグDAを選んだことがインストール上の障害になるとは当初、橋川さんはまったく想像していなかった。

「大画面だし性能も良いので気軽に選んだアルパインのディスプレイオーディオだったんですが、ちょっと調べはじめると、このユニットをステップワゴンに取り付けるのはすごく難しいみたいなんです。YouTubeで取り付け動画が何本かアップされていたのも見たんですが、ナビの取り付け位置のサイズが微妙でダッシュパネルの面からユニットが前に飛び出してしまったり、少し傾けて取り付ける必要があるみたいに紹介されていたんです」

そんな調査結果を東京車楽に行った際に相談したところ、ショップ曰く「加工すれば問題なく取り付けられますよ!」と心強い回答をもらう。さすがプロショップだと感じた橋川さんはこうしてアルパインのディスプレイオーディオの取り付けを安心して決定する。

「ようやくクルマが来て取り付け作業が始まりました。何度か取り付けの様子をショップに見に行ったことがあるんですが、お願いしていたアルパインのディスプレイオーディオの取り付けにはかなり苦労してみるみたいでした。部分的に加工したりパネルを作ったり、2DINサイズのユニットをクルマに取り付ける普通の工程とは明らかに違う作業をしているのがわかりましたから」

◆プロショップの技術力で2DINスペースを加工
通常は取り付け困難な社外ユニットをビルトイン

そこで、インストールを担当した東京車楽でステップワゴンのDINスペースへの社外オーディオの取り付けの難しさについて話をうかがってみた。

「そもそもは純正ユニットを取り付けるための専用スペース的な考え方のようで、社外の2DINユニットをビルトインしようとすると内部に干渉する部分があるんです。そのままだとユニットが引っかかって奥まで入らないんです。その結果、ディスプレイオーディオの本体がダッシュパネルのフェイス面から前に少し出っ張ってしまいます。これを避けるために干渉部分を削ったり加工する必要があります。また、取り付け金具も純正ナビを想定した形状なので社外の2DINユニットの取り付けに合わせて加工する必要がありました。またステアリングリモコンはCANバスを使って配線されているため、アルパインのユニットとの接続では変換して対応しました」

こうして、ナビスペースの内部の加工、ダッシュ上部にトップパネルの加工、さらには取り付けステーの加工をこなし、なんとかアルパインのディスプレイオーディオを2DINスペースにピッタリとビルトインすることに成功する。さらに、純正ナビを想定して設計されている取り付けパネルなので、アルパインのディスプレイオーディオを取り付けると前面パネルの上部にムダな空間ができてしまう。ここを埋めるためにパネルをワンオフして周囲と違和感なくつなげたのもプロの技となった。

こうして完成したディスプレイオーディオ周辺を見た橋川さんその取り付けの違和感の無さに満足したようだ。

「完成した状態を見たらすごくスマートで加工の後も感じさせないものでした。事前に調べた内容から考えると少しぐらいは前に出っ張っても仕方ないかな~と思っていたんです。またどうしても2DINのユニットが難しいならば1DINのユニットに変更する妥協策も考えていたんです。しかし、想像以上にきれいに取り付けてもらってすごく満足しています」

こうして取り付けが完成したアルパインのビッグDA、家族で出かける際にはスマホをミラーリングしてYouTubeを大画面で楽しむなど、フルに活用しているという。

「11型の大画面は映像の迫力がすごいです。画面が大きくて操作性も良いし、ナビゲーションの案内も的確でわかりやすいです。このモデルを苦労して取り付けてもらって良かったです」

次回の後編ではディスプレイオーディオに加えて取り付けたスピーカーやサブウーファーについて、そのセレクト理由や満足度について紹介して行くこととしよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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