日産のEV『アリア』で北極から南極へ、赤道に到達…すでに2万km走破

エクアドルの赤道に到達した日産 アリア の北極~南極探検車とラムゼイ夫妻
エクアドルの赤道に到達した日産 アリア の北極~南極探検車とラムゼイ夫妻全 10 枚

日産自動車は9月23日、EV『アリア』(Nissan Ariya)に乗って北極から南極までの約2万7000kmを走破中の英国の探検家、クリスとジュリーのラムゼイ夫妻が、中米エクアドルにおいて赤道に到達した、と発表した。

写真:日産 アリア


◆極限の地形に対応するために39インチタイヤを採用

「Pole to Pole」と名付けられたこのプロジェクトは、北極から南極まで約2万7000kmを、EVで走破する世界初の試みになるという。厳しい現地環境の中で、チームは安全に出発できる場所を選び、1823年時点の北磁極にあたる地点を、3月に出発した。これまでに、厳しい北極圏の海氷を超え、カナダ、北中米を横断し、2万km以上を走行してきた。12月に南極点にゴールすることを目指す。

極地探検車のスペシャリスト、アークティック・トラックス社は、日産のデザイン&エンジニアリング・チームと協力し、厳しい環境に対応できるようにアリアに変更を施した。それでも、変更は最小限に抑えられた。

最も大きな変更点は、北極圏の雪や海氷といった遠征先で直面する極限の地形に対応するための39インチタイヤの採用だ。ホイールアーチを広げることで、安定したプラットフォームと39インチのBFグッドリッチタイヤを組み込むことを可能にした。このタイヤに合わせて、サスペンションのチューニングを行った。バッテリーやパワートレイン、電動四輪制御技術「e-4ORCE」などは、市販車そのままの仕様だ。

日産 アリア の北極~南極探検車日産 アリア の北極~南極探検車

◆電動四輪制御技術「e-4ORCE」搭載

アリアに搭載される新開発の電動パワートレインには、ニーズに合わせて2種類のバッテリーサイズと2種類の駆動方式をラインナップしている。バッテリーサイズは、蓄電容量が65kWhと90kWhの2種類が用意される。このうち、65kWhバッテリー搭載モデルは、通勤や買い物などの日常的な使い方だけでなく、週末のドライブにも充分な航続を備える。また、90kWhバッテリー搭載モデルはアリア最長の航続を備え、ロングドライブを楽しみたい顧客向けだという。

アリアの駆動方式には、2WDと新しい4輪制御技術のe-4ORCEを採用した4WDを設定する。e-4ORCEでは、前後に合計2基の電気モーターを搭載しており、それぞれのトルクを個別にコントロールすることができる。加速時のトラクション性能をはじめ、減速時には前後モーターそれぞれで回生量を調整し、ブレーキ時の車両の沈み込みを減少させるなど、車体の揺れを抑える制御を行う。

また、コーナリング時は、前後のトルク配分を適切に調整するとともに、4輪のブレーキを個別に制御する。これらの制御によって、雨天や雪道などさまざまな道路環境下においても、安全性を高めている。

日産 アリア の北極~南極探検車とラムゼイ夫妻日産 アリア の北極~南極探検車とラムゼイ夫妻

◆屋根の上のユーティリティユニットからドローンを飛ばすことが可能

今回の冒険では、風力発電機とソーラーパネルを備えたポータブル充電ユニットを採用し、休憩時に強風と日照時間の長さをうまく利用しながらEVのバッテリーを充電する。この発電ユニットは、冒険の最終地点の南極大陸でも再び使用される予定だ。チームはこの充電方法が、将来の極地探索におけるEVの活用につながることも期待している。

また、コーヒー好きのクリス・ラムゼイ氏のために、アリアに特別に組み込まれたエスプレッソマシンによって、長時間の旅の途中で、サステナブルコーヒーをいつでも楽しむことができるようにした。

そして、屋根の上のユーティリティユニットには、ドローンを搭載した。ユーティリティユニットから直接飛ばすことができるドローンを使って、自然の美しさを撮影することもできる。

《森脇稔》

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