<新連載>[カーサウンドコンテストって何?]カーオーディオシステムの性能の高さを競う大会がある

「カーサウンドコンテスト」の1つ、「まいど大阪 秋の車音祭(2022年11月)」の会場風景。
「カーサウンドコンテスト」の1つ、「まいど大阪 秋の車音祭(2022年11月)」の会場風景。全 3 枚

カーサウンドコンテスト」と分類すべきイベントが、全国各地で開催されている。今回からスタートする当特集では、その存在と存在理由、そしてそれがどんなもので参加するにはどうすれば良いのかまでを、詳しく解説していく。

◆カーオーディオシステムの最終的な音質は、製品の性能だけでは決まらない!?

さて、「カーサウンドコンテスト」というものが全国で開催されているのだが、これは何なのかというと……。

これはつまり、カーオーディオシステムの性能の高さを競うコンペティションだ。実はこのような会が日本では、1980年代の終盤頃から行われるようになり(その歴史については回を改めて解説する)、今でも各所で定期的に開催されている。

ところで、このような会が行われるのはなぜなのかというと……。

その答はズバリ、「カーオーディオシステムはオーナーの(インストーラー)の創意工夫により仕上がりのサウンドクオリティが変化するから」だ。

例えば「A」というカー用のスピーカーがあったとしてそれを購入して装着すればどのクルマでも同じ音が聴けるのかというと、そうではない。組み合わせる他の機器によっても音が変わり、それ以上に取り付け方の巧拙、さらにはサウンドチューニングの巧拙によっても鳴り方(サウンドクオリティ)が変化する。

このように出来の良さが各車ごとで変わってくるので、腕自慢たちが集まり「我こそがもっとも良い音を鳴らせる」というところが競われる。システムの完成度を競い合うことが、競技会として成立するのだ。

「カーサウンドコンテスト」の1つ、「まいど大阪 秋の車音祭(2022年11月)」の会場風景。「カーサウンドコンテスト」の1つ、「まいど大阪 秋の車音祭(2022年11月)」の会場風景。

◆「カーサウンドコンテスト」では、可能な限り客観的に審査が成される!

続いては、「カーサウンドコンテスト」では各車のオーディオシステムの優秀度合いがどのように判定されるのかを説明していこう。

各「カーサウンドコンテスト」では、審査員が設定されることがほとんどだ。その審査員が各車の音を聴きジャッジする。ちなみに審査員は、オーディオ評論家の方々が務めることが多い。または、カーオーディオ・プロショップのインストーラーが行うこともある。さらには参加者が他者のクルマの音を聴き合い、投票により順位が決まることもある。

なお審査員によってジャッジされる場合には、あらかじめ基準となる車両が用意され、そのサウンドクオリティとの比較により点数が付けられることもある。

また、審査項目が多々設定されることも少なくない。その場合には項目ごとに点数が付けられ、合計点によって順位付けが成される。さらには複数の審査員により審査され、平均点で順位が決まることもある。音の善し悪しは個人の主観にて感じ方が異なりがちだが、可能な限り客観的に審査され公平に順位が付くように工夫されているケースが多い。

「カーサウンドコンテスト」の1つ、「まいど大阪 秋の車音祭(2022年11月)」の会場風景。「カーサウンドコンテスト」の1つ、「まいど大阪 秋の車音祭(2022年11月)」の会場風景。

◆会ごとで「クラス分け」が成されるので、自分に合ったクラスに出られる!

ところで、カーオーディオシステムの最終的なサウンドクオリティは取り付け技術とチューニング技術にて変わってくるとはいえ、製品の性能によっても変化する。例えばスピーカーでいうと、エントリーモデルと超ハイエンド機とでは価格差が相当に開く。エントリー機では1万円台からあり、一方超高級品の中には100万円を超えるものもある。エントリー機にて「カーサウンドコンテスト」に臨むオーナーはほとんどいないが、価格差が大きく開く場合には同じ土俵で闘うのは酷だ。

なので多くの「カーサウンドコンテスト」では、製品価格の合計金額にてクラス分けが成される。参加車両のレベルや台数によりクラス分けの境目は変わるが、3部門とか5部門とかにクラスが分けられる。

また装着製品のブランドごとでクラス分けが成されることもあり、さらには審査員ごとでコースが分けられることもある。「あの先生にジャッジしてもらいたい」という好みも出てくるので、そのようなニーズに応えられるようにしてあることも少なくない。

これが「カーサウンドコンテスト」の概要だ。次回以降はこれが何なのかをさらに深堀りしていく予定だ。乞うご期待。

《太田祥三》

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