ヒョンデ コナ 日本導入、「日常を彩るクルマ」として---コンパクトSUV

ヒョンデ コナ
ヒョンデ コナ全 18 枚

ヒョンデモビリティジャパンは、11月1日よりコンパクトEVのSUV、ヒョンデコナ』の販売を日本市場で開始。価格は399万3000円からで、航続はロングレンジバッテリー搭載車で625kmとされた。

ヒョンデ コナヒョンデ コナ

◆日本のライフスタイルに合ったものとして

ヒョンデモビリティジャパン代表取締役CEOのチョ・ウォンサン氏によると、昨年日本に導入した『アイオニック5』は、「これまでにない革新的なEVとして認められ、アジアブランドとしては初のインポータカーオブザイヤーを受賞するなど、お客様やメディアに高い評価をいただいた。長いホイールベースを生かした広い室内空間や、先進のパワートレインが実現した、長い航続距離などが評価される一方、様々なライフスタイルに合った思い通り安いEVを望まれる声も少なくなかった」と振り返る。こういった声に応えるべく、「ヒョンデEVの先進性はそのままに、取り回しの良いコンパクトサイズのSUVとしてコナを導入する」とその経緯を説明。

ヒョンデモビリティジャパン代表取締役CEOのチョ・ウォンサン氏ヒョンデモビリティジャパン代表取締役CEOのチョ・ウォンサン氏

このコナという名前は、「アメリカハワイ島の地名、コナにちなんで名付けられた。ヒョンデのSUVは従来リゾート地や観光都市にちなんだネーミングを採用し、SUV特有の活気あふれるイメージを伝えてきている。このコナもそのような発想から、スキューバーダイビングなどが盛んなコナのアクティブなイメージ、そして同名のコーヒーのように日常を彩るクルマというイメージを込めて命名した」と説明する。

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コナは、グローバルでは第2代目のモデルで、初代は2017年6月に発売。初代コナのグローバル販売台数は約23万台で、「特にEVモデルは北米とヨーロッパのお客様に多く愛されてきた」新型コナは今年の3月にワールドプレミアされ、韓国を皮切りに、11月からは北米とヨーロッパにも販売を開始する予定」とウォンサン氏。

「初代のエッセンスを受け継ぎ、さらに進化したコナは、多様なライフスタイルと新しい挑戦を楽しむお客様の生活にフィットするジャストサイズのSUV。EVに慣れ親しんだお客様に限らず、初めてのEVを購入するお客様にとっても、高い実用性を持ち、日常の相棒となるコナに注目していただきたい」とコメントした。

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◆日本仕様として最適化

そして、コナを日本に導入するにあたり、ヒョンデモビリティジャパンR&Dセンターの宮野達也氏は、「日本特有の交通環境、お客様のニーズをもとに、コナを日本仕様に最適化するための開発を行った」という。

ヒョンデモビリティジャパンR&Dセンターの宮野達也氏ヒョンデモビリティジャパンR&Dセンターの宮野達也氏

コナのロングレンジモデルは、最大64.8kWhの走行用バッテリーと150kWのモーターを採用し、自社測定値WLTCモードでは航続625kmを達成。これは、「東京から富士山の5合目まで登って、登山を楽しんで帰ってくることも余裕でこなしてくれるパワーと高速距離を備えている」と述べる。

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また、進化したバッテリーコンディショニングシステムにより、「猛暑や真冬においてもバッテリーを冷却、昇温し温度を最適化することによって、急速充電性能を確保。90kW級の急速充電器を使用した場合、10%から80%まで45分で充電することが可能だ」。

そして、ドライブモードも含めて日本市場に向けて最適化。宮尾氏は、「日本の交通環境は非常に多彩で、お客様の好みにおいても繊細かつクルマにこだわりを持つ人々が多いため、これらすべてのお客様に満足してもらえるように、コナを開発するにあたって日本現地での商品開発を実施することが必要だと考えた。北海道の豪雪地帯、複雑な首都高、さらには富士山の登り下りまでテストを繰り返した結果、日本市場のために特別にチューニングする要素を絞り込んだ」と話す。宮尾氏は、「日本の繊細な交通環境に合わせ、運転者、同乗者すべての人が快適かつEVならではの気持ちの良い走りを実現。お客様の好みやシーンに応じて、エコ、ノーマル、スポーツ、スノーモードのそれぞれで日本仕様向けにチューニングしている」とのことだった。

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また、i-PEDALと呼ばれるいわゆるワンペダルフィーリングも実現。「減速時にエネルギーを回収して航続距離を伸ばすことができる回生ブレーキだが、パドル操作で回生ブレーキの強さを調整でき、特に“i-PEDAL”ではアクセルペダルに乗せた右足操作のみで加速、減速、停止まで思いのままにコントロールできる楽しさを追求。また、スマート回生ブレーキを使えば、前車との車間距離を保つように自動で回生ブレーキの強さを調整し、より安心して快適なドライブを楽しんでもらえる」と説明する。

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ナビゲーションシステムも日本専用に開発。そのARナビゲーションは、「実際の映像に視覚的効果を取り入れることにより、ドライバーへより直感的にルートガイドを伝える。国内の様々な地域で走行テストを行い、お客様の感覚や複雑な道路形状につきしたルートガイドやボイスアナウンスなど専用のチューニングを行い搭載した」という。

そのほかデジタルキーなどのほか、V2Lや、ワイヤレスソフトウェアアップデート(OTA)も採用し、コナは、「コンパクトなSUVで、日本の様々なお客様のライフスタイルをより一層多彩にしてくれるマルチプレイヤーだ」と述べた。

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◆様々なライフステージで人生を楽しむ方へ

このコナのターゲットカスタマーについて、ヒョンデモビリティジャパンシニアスペシャリストの宮本純氏は、「韓国では既に販売をスタートしており、コンパクトなサイズ感とデザインを好まれる若いお客様から高い評価を受けている、また、我々は若いお客様だけではなく、様々なライブステージで人生を楽しむ方々に乗っていただきたい。コロナ禍以降、アウトドアアクティビティやレジャーを楽しむお客様が増えた。コナは、そんなお客様のライフスタイルにフィットする一台だ」とコメントした。

ヒョンデモビリティジャパンシニアスペシャリストの宮本純氏ヒョンデモビリティジャパンシニアスペシャリストの宮本純氏

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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