トヨタ自動車が11月1日発表した2024年3月期第2四半期累計(4~9月期)連結業績は、国内外全地域での販売が好調だったことに円安効果も加わり、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比約2.2倍の2兆5592円となり、過去最高を更新した。
上半期の実績を踏まえ、為替も引き続き従来見通しよりも円安で推移していることから通期業績予想を上方修正した。通期の営業利益は従来予想より1兆5000億円増額となる4兆5000億円を見込む。前期の比較では65.1%の増益で、こちらも過去最高となる見通し。
トヨタの宮崎洋一副社長CFO(最高財務責任者)は同日都内で開いた決算説明会で「それぞれの所で持ち場、立場で全員が頑張っていただいた結果が、半年の数字になって表れているし、通期の見通しについてもそのことを引き続きみんなでやっていこうという意思を込めた数字でもある」と総括した。
最高益更新の要因として宮崎副社長は「ひとつはカンパニー制の導入によって進めてきた『もっといいクルマづくり』で魅力的なフルラインアップが整備されてきたことが大きいと思っている。ふたつめはいろんな変化が起こる中、いろんな日々のオペレーションで即断即決が求められる中、地域CEOがそれぞれの地域に常駐しながら現場でのファクトに基づいて、その判断を迅速に下してきて、その成果がここに表れてきていると思っている」と解説。
さらに「そして何よりも、もっといいクルマづくりとか、地域で現場に根ざした判断を迅速に実行、サポートしていってくれる生産、物流、販売の現場力がフルに発揮されてきているのが、今期の数字だと思っている」とも付け加えた。