月2400件のロードサービス高効率化とEV研修に特化した施設…センチュリーオートの新境地

月2400件のロードサービス高効率化とEV研修に特化した施設…センチュリーオートの新境地
月2400件のロードサービス高効率化とEV研修に特化した施設…センチュリーオートの新境地全 13 枚

車両販売・整備・修理からレッカーまで幅広い自動車関連サービスを展開する、千葉県松戸市の有限会社センチュリーオート(石井英幸社長)は、月2400件を越えるロードサービス事業を一元管理する『レッカー集中管理センター』を新設し、関係企業を招いて開所式を開催。テスラやヒョンデなど自動車メーカー担当者をはじめ、地元ディーラー、レンタカー事業者、地域部品商、損害保険会社、自動車大学校など60名以上が訪れ、施設見学と最新EVの試乗会も行われた。

「レッカー集中管理センター」の役割

レッカー集中管理センターは、同社ロードサービス拠点のひとつである松戸営業所(紙敷1184-3)敷地内に新設。約900坪の敷地面積のうち約580坪がレッカー車両保管駐車場とレッカー隊員待機事務所で、残る約320坪にレッカー集中管理センターを有する2階建ての施設が新設された。

同センターには、9つのディスプレイを連結した大画面を設置。レッカー営業所5拠点(松戸・船橋・白井・柏・東京都足立区)の出動状況・出動車両・出動隊員名・出動エリアを把握できるシステム画面が表示される。さらにリアルタイムの道路交通情報(JARTIC)のほか、各営業所やレッカー車両に設置されたカメラ映像も確認できる。

「複数の営業所から出動する隊員たちの動きを正確に把握できず、タイムロスなどが発生する課題があり、GPS機能やカメラ、システムなどをフル導入して各営業所の動きを一元管理できれば効率を高められると考え、5年以上前から集中管理センターの開設を構想していました。コロナ禍の影響を受け工期の遅延などがありましたが、その期間も無駄ではなく、細部にまでこだわった施設が完成しました。

現在当社のロードサービス事業は、平均で1日70件、月2400件以上の出動要請があります。最近6名を増員し、5営業所36名体制(レッカー隊員31名・オペレーター5名)となり、集中管理センターの完成で、さらなる高効率化を実現できる体制が整いました」と石井代表は述べた。

強みを「強化」する新施設

センチュリーオートの強みはロードサービス事業だけではない。新設施のエントランスには「ELECTRIC VEHICLE GATHERING PLACE」とある。さらに「AUTOMOTIVE INSPECTION & CALIBRATION」「OPERATION CONTROL CALIBRATION」と記されていた。

同社は「車に関することはどんなことでも」をモットーに、自動車修理工場として1989年に創業。鈑金塗装をはじめ、整備・車検・新車と中古車の販売・保険代理店業務・ロードサービス・洗車・ボディコーティングに至るまで幅広くサービスを展開するだけでなく、他に先駆けてASV(先進安全自動車)やEVの整備・修理に取り組んでいる。

具体的には「特定整備認証」を2020年12月に取得。2022年2月には、千葉エリアで初めてテスラ ジャパン認定の修理工場「テスラ認定ボディショップ」となり、さらに同年4月にヒョンデモビリティ ジャパンが正式に認める「協力整備工場」となった。

石井代表にEVへの取り組みについて尋ねたら、こう答えてくれた。

「テスラやヒョンデといった輸入車だけでなく、国産車も含めてあらゆるEVの整備・修理に強い事業者になるべく以前から注力していますが、重要なのは最新情報の入手と技術研鑽を継続し続けることです。施設開設のキッカケはロードサービス事業ですが、構想を考え始めた時からEVの研修センターも兼ね備える複合型ハイスペック拠点の開設を決めていました。研修用ピットには車両重量が重いEVでも問題がない3000~3700kg対応リフトや、最新型の四輪アライメントテスターを導入しました。弊社スタッフはもちろん、損害保険会社様をはじめ関係企業の皆様にご活用頂ける研修センターとして展開する考えです。

EVの普及が進んでいるものの、各地で充電環境が整っていません。そこで弊社車両だけでなく、近隣の皆様にもご利用頂ける、24時間利用可能な従量課金制のCHAdeMO規格対応EV急速充電器(専用アプリのダウンロードが必要)を設置し、気軽に使える充電ステーションとして開放する予定です」

さらに今回の開所式では、最新EVの試乗会も行われた。テスラ「モデルX」「モデル3」、ヒョンデ「IONIQ 5」、レクサス「RZ450e」、トヨタ「bz4x」「プリウスPHEV」、日産「アリア」「サクラ」、三菱「アウトランダー」と9台もの車両が揃えられ、自由に試乗を楽しめた。

このほか、新施設の1階には、吹き抜け天井で開放感があるショールームを併設。レクサスのラグジュアリークーペ「LC500」が展示され、奥に進むと白壁にプロジェクター映像を映したシアタールームになっていた。将来的には特別顧客専用の商談スペースとして活用する考えがあるという。今後は新施設にて、さまざまなイベントや研修会などを開催する予定とのこと。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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