ホンダおよびタイホンダは12月8日、『フィット』など14車種53万台について、電動サーボブレーキシステムに不具合があるとして、国土交通省へ改善対策を届け出た。
対象となるのは『CR-V』『アコード』『インサイト』『ヴェゼル』『オデッセイ』『クラリティ』『グレイス』『ジェイド』『シャトル』『ステップワゴン』『フィット』『フリード』『フリード+』『ホンダe』の14車種で、2018年7月2日から2022年3月1日に製造した53万2193台。
電動サーボブレーキは、クルマが減速するときに走行用モーターがつくりだす電気を回収し、走るときの力に再び換えることで低電費に貢献するシステム。対象車両は、同システムのブレーキオペレーティングシミュレータにおいて、製造工程が不適切なため、製造時に使用する組付け油が圧力センサ内に浸入することがある。そのため、使用過程でセンサ内の抵抗部が腐食し、出力値が異常となり、警告灯が点灯するとともにフェールセーフが働き、ブレーキペダルの操作力が増大するおそれがある。
改善対策として全車両、ブレーキオペレーティングシミュレータを対策品と交換する。ただし、改善対策部品の供給に時間を要することから、希望者には点検の必要が生じた際にその旨の案内をマルチインフォメーションディスプレイに表示する自己診断ソフトウェアを追加する。なお、部品が準備でき次第、部品交換を改めて案内する。
不具合は12件発生、事故は発生していない。市場からの情報により改善対策を届け出た。今回の不具合については、2023年3月31日に改善対策を届け出ていたが、新たな原因が判明したため、改善内容を変更して再度、改善対策を届け出た。