いすゞ自動車は、小型トラックの量産バッテリーEV(BEV)『エルフEV』に、車両総重量3.5t未満の「エルフミオEV」を追加し、1月5日よりリース販売を開始した。
物流業界を取り巻く環境は、カーボンニュートラル社会の実現が急がれるなか、昨今の慢性的なドライバー不足の状況に2024年問題が迫り、課題の深刻さが増している。これらの課題に対し、いすゞは初となる量産BEVのエルフEVを2023年春に市場投入した。
また、ドライバー不足の問題にも着目し、2017年に法改定されて普通自動車免許でも運転できるようになった、車両総重量3.5t未満の小型BEVトラックの開発を進め、エルフミオEVが誕生した。
エルフミオEVは、いすゞのコネクテッド技術を応用した「PREISM」を装備し、事務所など遠隔地でもバッテリーの充電・劣化状況など車両コンディションを把握できる。故障の際は、いすゞサービス工場が遠隔車両情報を活用し、迅速に修理対応する。
さらにBEV特有の課題に対し、導入検討のサポート、導入課題の解決、導入効果の定量化といった、車両にとどまらないトータルソリューションプログラム「EVision(イービジョン)」を顧客へ提供する。
リアボディの架装については、いすゞの商品開発の基盤である「I-MACS」を用いることで、車両の操作系やレイアウトをディーゼル車と可能な限り共通化した。ディーゼル車で使っていたさまざまな架装にも対応でき、顧客は従来の利便性を損なうことなくBEVを導入できる。
キャビンの乗り心地や空間にも気を配り、ステアリングの小径化やシートの素材向上・スライドピッチの最適化など、ドライバーにとって快適なキャブ空間をめざした。小型クラスながらも、先進の安全装備および運転支援機能を搭載した。