年明け早々、天災とまさかの人災とが折り重なって憂鬱な気分を祓うような“ご祝儀相場”とも言えなくもないが……。
1月9日の東京株式市場で、日経平均株価の終値が、前週末比385円76銭高の3万3763円18銭。2023年7月3日(3万3753円33銭)を上回り、バブル期後の高値を更新し、1990年3月以来、33年10か月ぶりの高い水準となったという。
きょうの日経が「日経平均33年ぶり高値、稼ぐ力映す株高」というタイトルで1面トップ記事として報じているほか、各紙も「東証バブル後最高値、3万3763円」(朝日)などと、1面や経済面に取り上げている。
日経平均がバブル期後の最高値をつけた背景には「米経済指標が弱含みで米国の早期利下げ観測が強まり、金利低下が追い風となるハイテク株の大幅な上昇がけん引したほか、半導体関連株など幅広い銘柄が買われた」とみられる。
ただ、自動車関連株では、マツダやスズキ、三菱自動車、いすゞ自動車などはプラスで終えたが、トヨタ自動車のほか、ホンダ、スバルなどは値を下げた。
このうち、トヨタ関連の話題としては、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループが、2023年の世界販売台数が前年比12%増の924万台だったと発表。その結果、世界首位の座を争うトヨタグループが23年11月までの累計では、すでに1022万台超を記録しており、トヨタの4年連続首位が確実となったそうだ。
もっとも、トヨタグループには、悪質な検査不正問題では“先輩格”の日野自動車のほか、昨年末には国内外の64車種で174件の新たな不正行為が見つかったダイハツ工業も含まれる。そのダイハツでは、新車の出荷停止とともに国内のすべての完成車工場で少なくとも1月末まで生産を止めており、再開の時期は見通せないことからも、今年は「トヨタ4年連続世界一」からの記録更新も危ぶまれる。
2024年1月10日付
●能登地震関連死6人初認定(読売・1面)
●VW昨年販売924万台、トヨタ世界一(読売・10面)
●車に対話型AI注目、CES 誤回答でトラブル懸念も(読売・10面)
●中国「低価格」EV市場を席巻(読売・10面)
●株持ち合い消えるべき悪弊か、トヨタが縮減動いた「岩盤」(朝日・6面)
●販売に応じた手当増「撤廃」保険不正ネクステージ会長会見(朝日・7面)
●ソニー・ホンダ、MSとAIで提携、EV搭載へ(毎日・7面)
●中国新車販売日系が苦戦、2023年、EV対応で遅れ響く(産経・10面)
●パナ、アマゾンと協業、CES開幕(産経・10面)
●日経平均33年ぶり高値、稼ぐ力映す株高、終値3万3763円(日経・1面)
●プリウス、北米でも「今年の1台」(日経・17面)
●ホンダ、インド工場に新ライン(日経・17面)