「カスタムでバイクは乗りやすくなる」バイク女子・指出瑞貴が叶えた、オーダーメイドバイクの悦び

「カスタムでバイクは乗りやすくなる」バイク女子・指出瑞貴が叶えた、オーダーメイドバイクの悦び
「カスタムでバイクは乗りやすくなる」バイク女子・指出瑞貴が叶えた、オーダーメイドバイクの悦び全 27 枚

「#ヤマハ女子」としても活動の場を広げつつある俳優・タレントの指出瑞貴さん。愛車の一台であるヤマハ『XSR700』に、人生初となる大規模なカスタムを施すということで密着取材し続けた第三弾。前回、ついにカスタムが完成し「今の私のベスト」と話していた指出さん。納車からしばらく経ち、実際の仕上がり、満足度について取材した。

◆人生初のバイクカスタムが、バイク感を変えた

タンクとヘルメットを彩るターコイズブルーは指出さんの憧れの色。色診断で知ったというパーソナルカラーも水色だった。そこに何色のシートを合わせるか悩んだが、ワインレッドをチョイス。攻めた配色だが、指出さんにとてもよく似合っているし、乗りこなしているタンクとヘルメットを彩るターコイズブルーは指出さんの憧れの色。色診断で知ったというパーソナルカラーも水色だった。そこに何色のシートを合わせるか悩んだが、ワインレッドをチョイス。攻めた配色だが、指出さんにとてもよく似合っているし、乗りこなしている

この日、指出さんが自身のXSR700で登場した時のインパクトといったらなかった。その姿は、まるでアニメや映画のキャラクターのように、クリエイティブだった。ターコイズブルーのタンクとワインレッドのシート、さらにバイクと同色のヘルメットからなびくレッドカラーの彼女の髪の毛がそう感じさせたのかもしれない。

さらに指出さんがきちんとXSR700をコントロール下に置いていることも大きい。これまで指出さんの走りは、「どうすればもっと上手く乗れるのだろう?」という少しの迷いが見受けられたが、この日は操作に自信が満ちていた。指出さんにとって人生初のバイクカスタムは、彼女のライフスタイルだけでなくバイク感を大きく変えたようだ。

「今までバイクはあるものを買って選んで、それに乗るのがベースでした。バイク以外でもよく考えたら、オーダーメイドってあまりなくて……オーダーメイドのアクセサリーはあるけど、洋服とかも作ったことがなかったんです。だから自分仕様になるってこんなに違うんだと思いました。自分用のバイクに自分が乗る特別感はもちろん、すべてが指出瑞貴スタイル、自分のオリジナルになっている嬉しさが半端じゃないんです」と満面の笑みで語る。

足着き性を向上させ、ポジションをコンパクト化したXSR700。色や雰囲気だけでなく機能も大幅に向上させ、ヤマハXSR700が指出瑞貴スペシャルとなった。足着き性を向上させ、ポジションをコンパクト化したXSR700。色や雰囲気だけでなく機能も大幅に向上させ、ヤマハXSR700が指出瑞貴スペシャルとなった。

前回の記事(バイク女子・指出瑞貴、人生初のバイクカスタムが完成! ターコイズブルーの『XSR700』に込めたこだわりとは)の際、ナインゲートでカスタムを施し、その帰路に指出さんは今回のカスタムの効果をすぐに実感したと言う。低く、幅を狭くしたシートとサスペンションのローダウンは足着き性とタンクとのホールド感を向上させ、同じく低く狭くしたハンドルは指出さんの上半身をリラックスさせた。

「あの日の帰路、あと10分で自宅に到着するところで『もう着いちゃうのか』と思いました。下道、高速道路と2時間以上走っていたんです。今までだったら腕や肩まわりに疲れを感じるタイミングなのに、まだ乗っていたいとそう思ったんです。それってすごい変化だなとまず思いましたね」と指出さん。

指出さんはその翌日に千葉までツーリングに行き、その後は用事もないのに都内をバイクで散策。さらにお父さんとその友人たちと宮ヶ瀬にツーリングにも出かけている。カスタムを施したXSR700が走りに誘うのだという。

◆「初めてコーナーが楽しいと思えました」

指出瑞貴カスタムのヤマハ XSR700指出瑞貴カスタムのヤマハ XSR700

「カスタムって見た目を変える印象が強かったんですけど、ポジションの快適さが大きく変わったんです。長時間が苦じゃなくなって、手や首が痛くならないし、脇も開かないからリラックスできる。特に小柄な女性はこういった悩みを持っている方が多いと思うんです。カスタムでバイクは乗りやすくなることを伝えたいですね」と指出さん。

さらに今回のカスタムは、指出さんのバイク感も大きく変えた。これまではコーナーが苦手だったが、最近はコーナーが楽しくなってきたというのだ。

「今まではツーリングルートを決める時、地図を見て峠道が多そうだとルートを変更していました。正直、コーナーが得意じゃなかったんですが、今は『行っちゃおう』って思います。まだ、急な下りカーブとかは構えちゃうんですけど、バイクが適応してくれるんです。カスタムをしたXSR700に乗って、初めてコーナーが楽しいと思えました」と指出さん。

ワイズギア製のパフォーマンスダンパーを装着。乗り味を上質にしてくれるワイズギア製のパフォーマンスダンパーを装着。乗り味を上質にしてくれる

これはワイズギア製パフォーマンスダンパーの装着やハイパープロ製のサスペンションスプリングに変更が効いている。パフォーマンスダンパーはちょっとした段差を超えるときも、フレームをしなやかに減衰させ、乗り心地に大きく貢献。スプリングは車体姿勢を大きく感じさせない初期の動きがしなやかな特性を持っている。

「ポジションをコンパクトにしたことはもちろんですが、サスペンションやパフォーマンスダンパーといった機能パーツを知っているのと知らないのでは全然違う。機能を向上させることがこんなに走りを変化させるとは思いませんでした。この道苦手だな、というところが楽に走れるってすごいですよ」と指出さん。

◆自分が仕上げた好きなバイクで走って、声をかけられる嬉しさ

タンクとヘルメットには自身の名前をレタリングで入れた。小さな頃、ブラジルに住んでいた指出さん。ブラジルではkiをquiと書くため、「Mizuqui」とデザインタンクとヘルメットには自身の名前をレタリングで入れた。小さな頃、ブラジルに住んでいた指出さん。ブラジルではkiをquiと書くため、「Mizuqui」とデザイン

日常の風景や生活の中に佇むターコイズブルーのXSR700は、いい意味で風変わりで、そして上品だ。さらに指出さんがその横に立つと、冒頭のアニメや映画のような世界観を作り出す。

「ガソリンスタンドで何度も声をかけられました。色だけでなくハンドルやステップを指摘されると、『わかるんだぁ』と嬉しくなります。信号待ちで幼稚園児が『あれすごい』って叫んでくれました。近所のご年配の方にも『これ、お姉ちゃんのか、とんでもねぇなぁ、カッコいいなぁ』って。嬉しかったですね」と指出さん。

ファッションも指出さんらしさに溢れていて、バイクとヘルメットは派手だから、自身は引き算を意識。シックなライダースジャケットとジーンズを合わせてインナーはホワイトを選んだ。

「このXSR700に乗る時はマイナスのファッションを意識しています。バイクを目立たせたいんです。前回の写真を見た時に髪の毛が明るい気がしたので赤を入れました。陽に当たると赤くなるけど、室内だと黒く見えるんです。私、髪の毛は飽き性でしょっちゅう切ったり、色を入れたりしてるんです。ヘルメットを脱いだらボブのパッツンもいいなぁと思ってます」と指出さん。

カラーリングは派手だが、指出さんが目指した「クールで大人っぽい」という雰囲気を実現。カラーリングは派手だが、指出さんが目指した「クールで大人っぽい」という雰囲気を実現。

実はターコイズブルーのタンクとヘルメットも陽に当たるとパールが煌めき表情を変える。ペイントの際にパールの大きさを吟味し、指出さんは髪の毛同様、絶妙な発色にこだわった。髪型やファッションは、このXSR700に似合うかを基準に考えるようになったという。指出さんのライフスタイルにおいて、オーダーメイドのXSR700が占めるウエイトがどんどん大きくなっている。

「当初、私にはXSR700は少し大きいかなぁと思っていたんです。でもこうしてカスタムをしてみると程よく前傾ポジションですごいしっくりくる。女性や初心者の方が大型バイクに乗ろうとなった時にXSR700はとても良いと思います。カスタムするとさらに良いです」と指出さん。

バイク女子、ヤマハ女子、俳優として活躍する指出さんは「私ならこうしたい!」という希望をカスタムで実現。乗りやすさとカッコよさ、自分だけのスタイルを手に入れた。季節の変化に合わせて指出さんがどんなファッションでこのXSR700に乗るのか……。彼女が本当に嬉しそうに身振り手振りを交えてXSR700を語る様子は、オーダーメイドしたXSR700との付き合いがもっと深まる予感に満ちていた。

指出瑞貴カスタムのヤマハ XSR700指出瑞貴カスタムのヤマハ XSR700

《小川勤》

モーターサイクルジャーナリスト 小川勤

モーターサイクルジャーナリスト。1974年東京生まれ。1996年にエイ出版社に入社。2013年に同社発刊の2輪専門誌『ライダースクラブ』の編集長に就任し、様々なバイク誌の編集長を兼任。2020年に退社。以後、2輪メディア立ち上げに関わり、現在は『webミリオーレ』のディレクターを担当しつつ、フリーランスとして2輪媒体を中心に執筆を行っている。またレースも好きで、鈴鹿4耐、菅生6耐、もて耐などにも多く参戦。現在もサーキット走行会の先導を務める。

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